「生食用牡蠣」と「加熱用牡蠣」の違いは?誤った食べ方をするとノロウイルス感染の危険性が!!
◆「生食用牡蠣」と「加熱用牡蠣」の違い
生食用牡蠣と加熱用牡蠣の違いは、牡蠣が採れた海域によって決められます。
加熱用の牡蠣は、河口付近で育てられるため、山や川から流れてくる豊富な栄養素やプランクトンを含んだ水により、濃い味の牡蠣になると言われています。
しかし、河口付近で育てられた牡蠣は、プランクトンなどと一緒に生活用排水に含まれる病原性細菌やウイルスなどで汚染される可能性が高くなります。
一方、生食用の牡蠣は、定期的な水質検査において国が定める大腸菌や腸炎ビブリオなど細菌数の基準をクリアした海域で採られるため、生食として食べることができます。
生食用牡蠣
加熱用牡蠣
◆なぜ牡蠣による食中毒が起こるのか?
牡蠣には、中腸腺という臓器があり、この臓器にノロウイルスが蓄積されます。
生活用排水が流れ込む河口付近では、水中に含まれるノロウイルスが牡蠣の餌となるプランクトンと一緒に取り込まれ蓄積されます。
この牡蠣を生で食べたり、加熱不十分で食べることでノロウイルスによる食中毒が起こります。
また、ノロウイルスだけではなく、A型肝炎ウイルスや腸炎ビブリオに感染する恐れもあります。
そのため、生食で牡蠣を食べる際には、必ず生食用の牡蠣なのか確認しましょう。
◆ノロウイルスに感染しないための対策
加熱処理はノロウイルスを死滅させる有効な手段となります。
食品(二枚貝など特にノロウイルスリスクが高いもの)については、中心温度85℃~90℃で90秒以上を目安に、十分に加熱するようにしましょう。
また、手洗いやうがい、手指消毒など、基本的な感染予防についてもしっかり行うようにしましょう。
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