枝豆に含まれる栄養素一覧と主な栄養
枝豆には、たんぱく質や食物繊維のほか、葉酸、カリウム、鉄、マグネシウム、ビタミンB群、ビタミンCなど、さまざまな栄養素が含まれています。
文部科学省の食品成分データベースによると、ゆでた枝豆の可食部(さやを除いた豆の部分)100g当たりに含まれる主な栄養成分は以下のとおりです。
枝豆は、大豆が成熟する前の未熟な状態で収穫したものです。成熟した大豆は水分が少なくなり、たんぱく質や脂質などの成分が濃縮されていくのに対し、枝豆は水分を多く含む未成熟な状態で食べます。
そのため、枝豆は大豆と同じように植物性たんぱく質やイソフラボンを含みながら、成熟した大豆では少なくなるビタミンCや、葉酸などのビタミン、カリウム・鉄・マグネシウムなどのミネラルも摂取できます。
つまり枝豆は、大豆がもつ「豆類としての栄養」と、未成熟な野菜としてのビタミン・ミネラルをあわせて摂れることが特徴です。
ここからは、枝豆に含まれる主な栄養素について、それぞれどのような働きがあるのかを詳しく解説します。
たんぱく質|筋肉や皮膚など体をつくる材料になる
ゆでた枝豆100gには、たんぱく質が11.5g含まれています。
これは、ゆで卵100gに含まれる12.5gとほぼ同程度の量です。枝豆は野菜として食べられることが多い食品ですが、たんぱく質もしっかり摂取できます。
たんぱく質は、筋肉や臓器、皮膚、毛髪など体を構成する材料になる栄養素です。また、ホルモンや酵素、抗体などの材料としても使われています。
枝豆のたんぱく質には、ロイシンやリジン、バリン、メチオニンなど、体内で十分につくることができず、食事から摂取する必要がある必須アミノ酸も含まれています。
そのため枝豆は、肉や魚、卵などとあわせて、日々の食事からたんぱく質を補う食品の一つとして活用できます。
食物繊維|腸内環境を整える
ゆでた枝豆100gには、食物繊維が4.6g含まれています。これは、食物繊維を比較的多く含むゆでブロッコリー100gの4.3gとほぼ同程度です。
枝豆に含まれる食物繊維は、小腸で消化・吸収されずに大腸まで届き、便のかさを増やす材料になったり、腸内細菌に利用されたりします。
そのため枝豆は、食物繊維を補い、便通や腸内環境を整えるのに役立つ食品の一つです。
葉酸|赤血球の形成を助ける
ゆでた枝豆100gには、葉酸が260μg含まれています。これは、葉酸を含む食品として知られるゆでたほうれん草100gの110μgと比べて約2.4倍の量です。
葉酸はビタミンB群の一種で、赤血球の形成を助けるほか、細胞が増える際に必要となるDNAの合成にも関わる栄養素です。
このように枝豆は葉酸を多く含んでおり、日々の食事から葉酸を補う食品として活用できます。また、枝豆には鉄も含まれているため、血液づくりに関わる複数の栄養素を一緒に摂取できることも特徴です。
カリウム|体内のナトリウム排出を助ける
ゆでた枝豆100gには、カリウムが490mg含まれています。これは、カリウムを多く含む野菜として知られるゆでたほうれん草100gと同じ量です。
カリウムは、体内の浸透圧を調整するなど、体の状態を正常に保つために必要なミネラルです。また、体内の余分なナトリウムを排出する作用があるため、塩分の摂りすぎを調整するうえでも重要です。
そのため枝豆は、日々の食事からカリウムを補う食品の一つとして活用できます。
鉄|赤血球中のヘモグロビンの材料になる
ゆでた枝豆100gには、鉄が2.5mg含まれています。これは、ひきわり納豆100gに含まれる2.6mgとほぼ同程度の量です。
鉄は、主に赤血球中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンを構成するミネラルです。なかでもヘモグロビンは、肺から取り込んだ酸素を全身へ運ぶ役割を担っています。
枝豆などの植物性食品に含まれる鉄は「非ヘム鉄」と呼ばれ、肉や魚に含まれる「ヘム鉄」と比べて吸収されにくい性質があります。ただし、枝豆には非ヘム鉄の吸収を助けるビタミンCも含まれているため、鉄とビタミンCを一緒に摂取できます。
マグネシウム|骨や歯の形成やエネルギー産生を助ける
ゆでた枝豆100gには、マグネシウムが72mg含まれています。木綿豆腐100gでは57mgなので、枝豆には木綿豆腐と同程度以上のマグネシウムが含まれています。
マグネシウムは人体に必要なミネラルの一つで、体内にあるマグネシウムの50~60%は骨や歯に存在します。また、多くの酵素の働きを助け、エネルギー産生などさまざまな代謝にも関わっています。
枝豆にはマグネシウムのほかにも、カリウムやカルシウム、鉄など複数のミネラルが含まれているため、さまざまなミネラルを一緒に摂取できます。
ビタミンB1・B2|エネルギー代謝を助ける
ゆでた枝豆100gには、ビタミンB1が0.24mg、ビタミンB2が0.13mg含まれています。
ビタミンB1の0.24mgは、玄米ごはん100gに含まれる0.16mgの約1.5倍です。また、ビタミンB2の0.13mgは、普通牛乳100gに含まれる0.15mgとほぼ同程度です。
ビタミンB1・B2はいずれも、食事から摂取した栄養素を体内でエネルギーとして利用する過程に関わるビタミンです。特にビタミンB1は糖質の代謝に関わり、ビタミンB2も糖質や脂質などのエネルギー代謝を助けます。
そのため枝豆は、たんぱく質や食物繊維だけでなく、エネルギー代謝に必要なビタミンB群も摂取できる食品です。
ビタミンC|抗酸化作用やコラーゲン生成を助ける
ゆでた枝豆100gには、ビタミンCが15mg含まれています。これは、ゆでたじゃがいも100gに含まれる18mgとほぼ同程度の量です。
ビタミンCは抗酸化作用をもつビタミンの一つで、体内ではコラーゲンをつくるためにも必要です。
枝豆は成熟する前の大豆を収穫した食品で、大豆由来のたんぱく質などを含みながら、ビタミンCも摂取できる点が特徴です。
イソフラボン|女性ホルモンに似た作用をもつ大豆由来の成分
枝豆は、大豆が成熟する前の状態で収穫した食品です。大豆にはイソフラボンが含まれているため、未成熟な大豆である枝豆にもイソフラボンが含まれています。
具体的な含有量は品種や栽培条件などによって異なりますが、米国農務省(USDA)のデータベースでは、ゆでた枝豆を含む未成熟大豆100g当たりの総イソフラボン量は17.92mgとされています。
大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た構造をもち、体内で似た作用を示す成分です。そのため枝豆は、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどに加えて、大豆由来のイソフラボンも摂取できる食品です。
枝豆の栄養で期待できる健康効果
それぞれの栄養素の働きは前述したとおりですが、枝豆の特徴は、これらの栄養素を一つの食品からまとめて摂取できることです。
枝豆の栄養で期待できる健康効果の主な例には下記が挙げられます。
- 植物性たんぱく質を補えて体づくりを支えられる
- 不足しやすい食物繊維を日々の食事で補える
- 血液づくりに必要な葉酸と鉄をまとめて補える
- ビタミンやミネラルをまとめて補える
ここでは、枝豆を日々の食事に取り入れることで期待できる主な健康面のメリットをそれぞれ紹介していきます。
植物性たんぱく質を補えて体づくりを支えられる
枝豆は、植物性たんぱく質を補えるため、筋肉や皮膚などの体づくりを支える食品として活用できます。
たんぱく質というと肉や魚、卵などの主菜から摂るイメージがありますが、枝豆なら普段の食事に一品加えたり、間食として食べたりすることで、主菜以外からもたんぱく質を摂取できます。
さらに、枝豆にはたんぱく質だけでなく、エネルギー産生に関わるビタミンB群やマグネシウムなども含まれています。
そのため、体をつくる材料となるたんぱく質と、体内でさまざまな働きを支えるビタミン・ミネラルを一緒に摂れることが枝豆の栄養面でのメリットです。
ただし、必要なたんぱく質を枝豆だけから摂るのではなく、肉や魚、卵、乳製品、ほかの大豆製品なども組み合わせて摂取しましょう。
不足しやすい食物繊維を日々の食事で補える
枝豆は、日本人に不足しやすい食物繊維を普段の食事に追加しやすい食品です。
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人の食物繊維の目標量として、男性では1日20g以上、女性では18g以上が設定されている年齢層が多くあります。前述した枝豆の食物繊維量をこの目標量と比べると、100gで男性の目標量の約23%、女性の約26%に相当します。
そのため、野菜が少ない食事に枝豆を一品加えたり、お菓子などの代わりに間食として取り入れたりすれば、普段の食事で不足している食物繊維を補うことにつながります。
もちろん、食物繊維は枝豆だけでなく、穀類、いも類、野菜、きのこ、海藻、果物などさまざまな食品から摂ることが大切です。
血液づくりに必要な葉酸と鉄をまとめて補える
枝豆は、血液づくりに関わる葉酸と鉄を一つの食品からまとめて摂取できることが特徴です。
特に葉酸は、前述したとおり枝豆に多く含まれています。成人の1日の推奨量と比較しても、ゆでた枝豆100gで推奨量に相当する量を摂取できます。
さらに、枝豆にはヘモグロビンの材料になる鉄に加えて、植物性食品に含まれる非ヘム鉄の吸収を助けるビタミンCも含まれています。
つまり枝豆なら、赤血球の形成に関わる葉酸、ヘモグロビンの材料となる鉄、その鉄の吸収を助けるビタミンCを一緒に摂取できます。それぞれを別の食品から摂るだけでなく、一つの食品から組み合わせて補える点は枝豆のメリットといえます。
ビタミンやミネラルをまとめて補える
枝豆は、たんぱく質や食物繊維だけでなく、複数のビタミンやミネラルをまとめて摂取できる食品です。
枝豆には、ナトリウムの排出に関わるカリウム、骨やエネルギー産生に関わるマグネシウム、エネルギー代謝を助けるビタミンB群などが含まれています。
そのため枝豆は、「たんぱく質を摂るため」「食物繊維を摂るため」と一つの栄養素だけを目的にするのではなく、食事に不足しているさまざまな栄養素をまとめて補う食品として活用できます。
たとえば、ごはんや麺類だけで済ませがちな食事に枝豆を加えれば、主食から摂る糖質に加えて、たんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルを追加できます。
枝豆だけで栄養バランスが整うわけではありませんが、主食・主菜・ほかの副菜と組み合わせることで、日々の食事で摂る栄養素の種類を増やすのに役立ちます。
枝豆の栄養は生・ゆで・冷凍でどう変わる?
枝豆に含まれる栄養素の量は、生・ゆで・冷凍といった状態によって異なります。
文部科学省の「食品成分データベース」をもとに、これまで紹介した主な栄養素を可食部100g当たりで比較すると、以下のとおりです。
生とゆでを比べると、たんぱく質や鉄は大きく変わらない一方、葉酸やカリウム、ビタミンB1、ビタミンCなどは、ゆでた枝豆の方が少なくなっています。特にビタミンCは、生では27mg、ゆででは15mgと差がみられます。
一方、冷凍枝豆は、たんぱく質や食物繊維、カリウムなど、生やゆでより100g当たりの数値が高い栄養素もあります。
ゆでると水溶性の栄養素は減少しやすい
枝豆をゆでると、葉酸やカリウム、ビタミンB1、ビタミンCなど、水に溶けやすい栄養素は減少しやすくなります。
これらの栄養素は水に溶けやすいため、ゆでる過程で一部がゆで汁へ流れ出ます。また、ビタミンCのように熱の影響を受ける栄養素では、加熱時間によって含有量が変化することもあります。
日本調理科学会誌に掲載された「ゆで加熱条件下におけるエダマメ中の呈味成分およびビタミンC含量の変動」では、枝豆を3〜10分ゆでたときの成分変化が調べられています。その結果、総ビタミンCは7分以内の加熱では90%以上残っていた一方、10分間加熱すると約85%まで低下しました。
つまり、ゆでればすぐに多くのビタミンCが失われるわけではありませんが、加熱時間が長くなるほど影響を受ける可能性があります。
なお、食品成分表では、たんぱく質は生11.7g・ゆで11.5g、鉄は生2.7mg・ゆで2.5mgとなっており、大きな差はありません。ゆでることによる影響は栄養素によって異なるため、「枝豆はゆでると栄養がまったくなくなる」というわけではありません。
冷凍枝豆でも主要な栄養素は摂取できる
冷凍枝豆でも、たんぱく質や食物繊維、葉酸、カリウム、鉄、ビタミンB群、ビタミンCなど、枝豆に含まれる主要な栄養素を摂取できます。冷凍したからといって、栄養がほとんどなくなるわけではありません。
農林水産省によると、冷凍食品は急速凍結することで栄養の損失を抑えられ、-18℃以下で適切に保存されている間は栄養価も長期間維持されます。また、一般的な冷凍野菜は、冷凍する前に短時間加熱する「ブランチング」を行ってから急速凍結されています。
なお、食品成分表を見ると、冷凍枝豆は生やゆでより数値が高い栄養素がありますが、「冷凍すると栄養素が増える」という意味ではありません。
たとえば、冷凍枝豆100gの水分量は67.1gで、生の71.7g、ゆでの72.1gより少なくなっています。食品成分表は100g当たりで示されるため、水分量の違いは、ほかの成分の数値が相対的に高く見えてしまいます。
そのため、生・ゆで・冷凍のどれが一律に「最も栄養価が高い」と判断するのではなく、それぞれの状態で含まれる栄養素を確認することが大切です。少なくとも栄養面だけを理由に冷凍枝豆を避ける必要はなく、生の枝豆が手に入りにくい時期でも、枝豆の栄養を手軽に取り入れる選択肢として活用できます。
枝豆を食べ過ぎるとどうなる?
枝豆は栄養を多く含むからといって、量を気にせず食べ続けてよいわけではありません。
特に、枝豆は食物繊維や脂質なども含むため、一度に多く食べるとお腹の不調やエネルギーの摂りすぎにつながることがあります。また、塩ゆでや味付きの商品では、枝豆そのものではなく、調味による塩分の摂りすぎにも注意が必要です。
枝豆をどのくらい食べると「食べ過ぎ」になるかは、食事全体の量や体格などによっても異なります。ここでは、枝豆を多く食べるときに注意したいポイントを紹介します。
食物繊維を一度に摂りすぎるとお腹が張ることがある
枝豆は食物繊維を補えることがメリットですが、一度に多く食べると、人によってはお腹の張りやガスなどを感じることがあります。
食物繊維は消化・吸収されずに大腸まで届くため、適量であれば便通や腸内環境を整えるのに役立ちます。一方、米国国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所(NIDDK)は、食物繊維を一度に多く摂ると、ガスや腹部膨満につながることがあると説明しています。
そのため、普段あまり食物繊維を摂っていない人が枝豆を一度に大量に食べる場合は、体調を見ながら量を調整するとよいでしょう。
食物繊維は不足しやすい栄養素でもあるため、枝豆を避ける必要はありません。「多く摂るほどよい」と考えるのではなく、ほかの野菜や穀類、きのこ、海藻などとあわせて適量を摂ることが大切です。
脂質やエネルギーも含むため食べる量には注意する
枝豆は野菜として食べられることが多い一方、たんぱく質や脂質も含んでいるため、食べる量が増えれば摂取するエネルギーも増えます。
枝豆の栄養価の高さはメリットですが、「野菜だから」「健康によいから」と量を気にせず食べ続けると、食事全体のエネルギー摂取量を増やすことになります。
そのため、主菜やほかのおかずを十分に食べたうえで枝豆を大量に追加するよりも、食事全体の量とのバランスを見ながら取り入れることが大切です。
特に間食として食べる場合は、テレビを見ながらなど無意識に食べ続けると量が増えやすいため、あらかじめ食べる分を取り分けておくと調整しやすくなります。
塩ゆでや味付きの枝豆は塩分の摂りすぎに注意する
枝豆そのものは塩分の多い食品ではありませんが、塩ゆでにしたり、塩味のついた冷凍枝豆を多く食べたりすると、調味による食塩摂取量が増えることがあります。
文部科学省の食品成分データベースでは、調味していないゆで枝豆の食塩相当量はほぼ0gです。つまり、枝豆を食べるときの塩分は、主に調理時に加える塩や商品の味付けによるものです。
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人の食塩相当量の目標量を男性7.5g/日未満、女性6.5g/日未満としています。また、日本人の平均的な食塩摂取量はこの目標量を上回っているため、普段から減塩を意識することが重要です。
枝豆は1日にどれくらい食べるのがいい?
枝豆について、「1日○g食べるべき」「○gを超えると食べ過ぎ」といった、枝豆だけを対象とした公的な摂取基準はありません。
食べる量を考える際の参考になるのが、農林水産省・厚生労働省が示している「食事バランスガイド」です。食事バランスガイドでは、枝豆は「副菜」に分類されており、副菜1つ(1SV)の基準は主材料約70gとされています。
そのため、1回の食事で枝豆を副菜として取り入れるなら、さやを除いた豆の部分で70g程度をひとつの目安にするとわかりやすいでしょう。
文部科学省の食品成分データベースでは、ゆで枝豆の廃棄率は50%とされており、これはさやなどの食べない部分がおよそ半分を占めるという意味です。単純換算すると、可食部70gはさや付きでは約140gに相当します。
なお、前述したように、枝豆は食物繊維や脂質なども含むため、たくさん食べればよいわけではありません。ほかの野菜や肉、魚、卵、穀類なども組み合わせながら、食事全体のバランスを見て取り入れましょう。
枝豆の栄養を効率よく摂取する調理法
枝豆に含まれる栄養をできるだけ損なわずに食べたい場合は、「茹でるのはよくない」「蒸せばすべての栄養が残る」と調理法だけで判断するのではなく、加熱時間や水との接触時間まで考えることが大切です。
茹でる場合は必要以上に加熱しない
枝豆を茹でる場合は、火が通った後も長時間加熱し続けないようにしましょう。
前述した研究でも、ゆで時間が長くなることでビタミンCの残存率が低下することが確認されています。そのため、栄養をなるべく残すという観点では、必要な加熱が済んだ段階で茹で上げることが大切です。
「この時間だけゆでれば栄養が逃げにくい」といった明確な茹で時間の基準はありません。
一方、実際の調理時間の目安として、JA全農にいがたでは、沸騰した湯に枝豆を入れて再沸騰してから、硬めなら4分程度、軟らかめなら7分程度茹でる方法を紹介しています。
枝豆は品種や粒の大きさによって火の通り方が異なるため、すべての枝豆に同じ時間が当てはまるわけではありません。そのため、4〜7分程度をひとつの目安にしつつ、実際に硬さを確認しながら、火が通った段階で茹で上げるとよいでしょう。
水溶性の栄養を残すなら電子レンジや蒸し焼きも選択肢
枝豆に含まれるビタミンCやビタミンB群、カリウムなどは水に溶けやすいため、これらの栄養素をなるべく残したい場合は、水を多く使わない調理方法も選択肢になります。
文部科学省は、食品を水にさらしたり加熱したりすると、食品中の成分が水へ溶け出したり変化したりするとしています。そのため、大量のお湯で茹でるよりも、電子レンジや蒸し焼きなど、水との接触を少なくできる方法の方が、水溶性の栄養素が調理水へ流出するのを抑えやすいと考えられます。
なかでも電子レンジ調理については、東京都保健医療局が、野菜を茹でる場合より加熱時間が短く、水を使わないため、ビタミンCが残りやすいと説明しています。実際に複数の野菜を比較した研究でも、水中で茹でるより電子レンジで加熱した方がビタミンCの残存率が高かったことが報告されています。
枝豆だけを対象に電子レンジや蒸し焼きと茹で調理を比較した十分なデータはありませんが、水溶性の栄養素の流出をできるだけ抑えるという点では、水を多く使わず短時間で加熱できる電子レンジや蒸し焼きを取り入れるのも一つの方法です。
枝豆に含まれる栄養に関するよくある質問
枝豆と大豆では栄養にどんな違いがある?
枝豆と大豆は同じ植物ですが、収穫する時期が異なるため、含まれる栄養素の量にも違いがあります。
枝豆は大豆が成熟する前の若い状態で収穫したものです。
文部科学省の食品成分データベースで、ゆでた枝豆と国産黄大豆を100g当たりで比較すると、枝豆はたんぱく質11.5g、脂質6.1gなのに対し、大豆はたんぱく質14.8g、脂質9.8gです。一方、葉酸は枝豆260μg・大豆41μg、ビタミンCは枝豆15mg・大豆では微量となっています。
つまり、成熟した大豆はたんぱく質や脂質などがより多く、枝豆は大豆由来のたんぱく質を含みながら、葉酸やビタミンCなども摂取できることが特徴です。
枝豆はダイエットに向いている?
枝豆は、食べ過ぎには注意が必要ですがダイエット中の食事にも取り入れられます。
枝豆は、たんぱく質や食物繊維を含んでいるため、ダイエット中でも不足しないようにしたい栄養素を補う食品として活用できます。一方、ゆでた枝豆は100g当たり118kcalで、脂質も6.1g含まれています。
そのため、「野菜だから」「栄養があるから」と量を気にせず食べるのではなく、1日の食事全体とのバランスを見ることが大切です。減量を考える場合も、特定の食品を食べるだけではなく、摂取するエネルギーと消費するエネルギーのバランスを調整することが基本となります。
枝豆そのものに「食べれば痩せる」という効果があるわけではありませんが、副菜や間食などに取り入れながら、たんぱく質や食物繊維を補う食品の一つとして活用するとよいでしょう。
枝豆の薄皮やさやに栄養は含まれている?
豆の表面についている薄皮にも成分は含まれているため、食感が気にならなければ取り除かずに食べて問題ありません。
枝豆の薄皮は、豆を覆っている「種皮」にあたります。大豆の種皮については、食物繊維を含むことが研究でも報告されています。
ただし、文部科学省の食品成分データベースでは、枝豆の薄皮だけを分けた栄養成分値は掲載されていません。そのため、「薄皮だけで食物繊維が○g摂れる」といった具体的な量までは示せません。
枝豆の栄養を摂るうえで薄皮をわざわざ取り除く必要はなく、豆と一緒に食べるとよいでしょう。
まとめ
枝豆は、大豆を未成熟な状態で収穫した食品で、植物性たんぱく質に加え、食物繊維、葉酸、カリウム、鉄、マグネシウム、ビタミンB群、ビタミンCなど、幅広い栄養素を含んでいます。
特にゆで枝豆100gには、たんぱく質11.5g、食物繊維4.6g、カリウム490mg、鉄2.5mg、葉酸260μgなどが含まれます。
枝豆の栄養をできるだけ活かしたい場合は、必要以上に長く加熱せず、茹でるほか、蒸す・蒸し焼きなども取り入れるとよいでしょう。冷凍枝豆にも多くの栄養素が含まれているため、手軽に枝豆を取り入れたい場合には有効な選択肢です。
また、「栄養豊富だからたくさん食べるほどよい」というわけではありません。枝豆だけに偏らず、肉、魚、卵、ほかの野菜や果物、穀類などと組み合わせ、食事全体のバランスを整えることが大切です。