びねんまく
鼻粘膜は鼻腔の上部の嗅部と、下部の呼吸部とに分けられる。嗅部の鼻粘膜は嗅上皮と呼ばれ、3つの細胞(支持細胞・基底細胞・嗅細胞)から構成されている。鼻粘膜は、鼻腔や副鼻腔の内景を作る骨格の上を直接に覆っているから、ほとんど骨格の形そのままを現している。鼻粘膜はリンパ管系も発達しており、大部分は尾側方に一部は吻側に出るものもあり、下顎リンパ節などに注ぐ。<獣医学大辞典より抜粋>F110513
ひばいかんり
放牧地の草生を維持する目的で、耕起・施肥・掃除刈り・雑草の除去などを行うことを肥培管理という。放牧地には自然草地と人工草地に区別されるが、人工草地では計画的な肥培管理が行われるが、自然草地の場合は草生の維持には特にその状況に応じた処置が必要であり、有毒植物の除去などにも心がけねばならない。<獣医学大辞典より抜粋>F110513
ひたんしゅ
踵部嚢腫。主として馬、まれに牛、犬に発生する踵骨隆起部の挫傷性腫瘤。滑液嚢の炎症による水腫と皮膚の肥厚を特徴とする。急性症では局所の腫脹、増温、疼痛、波動を呈し、皮膚損傷を伴うことも多い。慢性症では、無痛性の限局性水腫となり、運動障害はほとんどみられない。<獣医学大辞典より抜粋>N101202
ひはれつ
打撲・墜落など左季肋部への直接的あるいは介達性鈍力の作用により脾臓に生じた種々の程度の裂傷。隣接する臓器も損傷を受けやすい。通常、多量の内出血のためショック症状を伴う。患畜は貧血・脈拍細小・血圧低下・不安などの内出血の症状を示す。治療は輸血・輸液を行い、緊急に開腹して脾臓摘出手術を実施する。<獣医学大辞典より抜粋>F110513
ひはんしょくきせつ
季節繁殖動物で繁殖が行われない季節をいい、雌の非発情期と同義語である。馬では冬が、めん・山羊では春から夏にかけてが非繁殖季節である。非繁殖期の長さは遺伝的影響を受けるため品種によって異なり、また熱帯地方では短くなる傾向がある。非繁殖季節が現われるのは気候的要因によるが、特に日照時間の変化がもっとも大きな影響を持っており、したがってめん羊は短日処理を行う事により、馬は長日処理を行う事により非繁殖季節にも繁殖することができる。<獣医学大辞典より抜粋>F110513
ヒバンセイゲンパツセイメンエキグロブリンケツボウショウ
非伴性原発性免疫グロブリン欠乏症
カテゴリへひはんせいげんぱつせいめんえきぐろぶりんけつぼうしょう
原発性免疫不全症候群の1つに分類されている重症複合免疫不全症(SCID)は、その遺伝様式において常染色体性型(スイス型)・伴性型(ギトリン性)・散発型に分けられ、本型は遺伝様式が不明であり、発言時期ならびに経過が不定である発散型SCIDの1つである。本症は、その本質において免疫幹細胞の異常と共に、T細胞ならびにB細胞にも異常機能があると考えられ、胸腺およびファブリキウス嚢相同器官の機能不全によるものと考えられる。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ぴばんぴしりん
分子量463.55の広範囲抗生物質に属する半合成ペニシリンの一種である。経口投与すると腸管で分解し、アンピシリンとなって吸収される。アンピシリンと同量の投与で、アンピシリンの2倍の血中濃度が得られる。適応および有効菌種はアンピシリンと同じである。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひひっすあみのさん
飼料のタンパク質中に必ずしも含まれる必要のないアミノ酸をいい、動物体内で糖質や脂肪の中間代謝産物、あるいは必須アミノ酸から合成される。動物体タンパク質の生合成には欠くことができず、むしろ多量を要するが、餌料中に必ずしも含まれてなくてもよいという意味である。アミノ酸中ほぼ半数を占める。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひひなはくりはんのう
急速凝集反応で、ヒナ白痢菌の感染がないと思われる鶏群に陽性反応鶏を見る事がある。この理由として、鶏がヒナ白痢菌と共通抗原性を持つ細菌に感染し、作られた抗体により交差反応を示すことや、鶏の血液の性状に関連したり、抗原液に問題があって、凝集反応を陽性(非特異的な陽性反応)に示すことが挙げられる。これらを非ヒナ白痢反応と呼ぶ。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふ
動物身体の全面を覆う広い膜型器官。物理的・化学的刺激から身体内部の組織を保護し、汗の分泌によって体温を調節し、また皮膚には多くの神経が分布して触覚・圧覚・温度覚・痛覚をつかさどる終末を形成し、外界の刺激を敏感に感受する。固有の皮膚とこれに所属する皮膚付属器を合わせて外皮という。固有の皮膚は、舞wから部轣E真皮・皮下組織から成る。皮膚と深部の組織を連結する構造を皮膚支帯という。真皮から起こって吻合して粗網となり、身体の部位によってその緊張度が異なる。皮膚の表面にみる大小のしわは体の各部の伸展や屈曲することによって生ずる。家畜動物で皮膚紋様をみるのは牛の鼻紋だけである。皮膚は口唇・鼻腔・眼瞼などで粘膜に移行する。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふいしょく
家畜における不慮の創傷、特に下肢の広範な肉芽腫性損傷の治療に有効な手段となる。恵皮者と被植皮者とが同一個体である場合を自家植皮というが、現在は実験的な場合を除いてこの方法が用いられる。我が国の家畜に対する皮膚移植はまだ一般的ではない。患畜を全身麻酔下で横臥保定とし、移植床消毒後、移植片を0.5mmの厚さに採取し創縁に縫合する。術後は滅菌パラフィンガーゼで覆い弾性包帯を施す。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふしじょうきんしょう
皮膚糸状菌と呼称される一群の糸状菌に起因する疾患である。本菌群はヒトや動物の皮膚角質層を侵す糸状菌で病原学的立場から便宜的に考えられたもので、分類学的には不完全菌亜門の線菌網に属する粉状型分生子菌群に分類されている。小胞子菌属・白癬菌属・部迢ロ属の3属からなり、約40菌種が知られている。これらの菌が感染し、皮膚に脱毛・落屑・痂皮などの病変を形成する。菌種によってはきわめて伝染性が強く、人畜に共通して感染する。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふしじょうちゅうしょう
糸状虫上科の線虫の寄生による家畜の皮膚炎で、パラフィリア・セタリア・オンコセルカなどの属の糸状虫の成虫またはミクロフィラリアが原因と考えられている。初期には頭部・頸部・背部などに丘疹や湿疹様の変化を呈し、痒覚が認められる。次いで脱毛し、皮膚は肥厚し、慢性化すると皮膚は象皮様になる。治療には、アンチモン剤などが有効である。これらの疾病の発症にはアレルギーが深く関与しており、最近は原因虫を媒介する昆虫の刺咬によるアレルギーとの説が有力である。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふくきん
下腿骨後面にある下腿三頭筋の主要筋。大腿骨顆上窩ないし顆上粗面に近く内・外側頭を持って起こり、ヒラメ筋と合して強大な踵骨腱となり、踵骨隆起に終わる。足根関節を伸ばし、踵を挙上し、また膝関節を屈する作用もある。脛骨神経が分布する。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふくやく
主に皮膚を被覆保護する目的で用いる外用薬剤で、外来の刺激を緩和し自然治癒を促進するものであり、次のようなものがある。1.油脂・ワセリンなどは皮膚の乾燥を防止し、かつ皮膚に浸潤して柔軟にする。2.硬膏類は、皮膚面に密着して気密の層を形成し、創縁を接合する。3.水および組織液に不溶の粉末は、浸潤な創面に散布してこれを包被し、分泌液を吸収して乾燥結痂を促す。また、化学的に非活性な粉末を内服して被覆薬または吸着薬として用い、潰瘍壁面を覆って機械的に保護するものもあり、これには次炭酸蒼鉛・次硝酸蒼鉛などがある。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふこきゅう
皮膚を通しての酸素の取り込みと二酸化炭素の放出をいう。肺・鰓など特別の呼吸器官をもたない環形動物のミミズ・ヒル・触手動物のホウキムシ・コケムシなどの動物では重要な呼吸様式であり、また呼吸器官をもつ動物でもある種の環形動物・節足動物・昆虫類・腔腸動物などでは皮膚呼吸も併用する。またカエルをはじめ両性類では鰓呼吸から肺呼吸への転換には皮膚呼吸が重要な役割を果たしてる。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふしげきやく
皮膚近辺の病的産物の吸収促進および炎症の限局と消退・疼痛の軽減・遠隔臓器または組織の炎症に対する消炎・鎮痛・浸出物の吸収を目的とする薬物。作用の強度により引赤薬・発泡薬・化膿薬の3種に分けられるが、同一薬物であっても適用量と時間とにより作用強度は異なる。作用が適度の強さであれば付近の組織にも血管拡張を起こし、自然治癒を助ける。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふしゅよう
皮膚に部轣E皮膚付属器・結合織などを母地とする多種多様な腫瘍が生じる。皮膚の扁平上皮癌は、牛や猫のメラニンを欠く部分に頻度が高く、紫外線との関係が重視される。牛の皮膚乳頭腫はウイルス性腫瘍で放牧牛に多発する。犬はもっとも多彩な皮膚腫瘍を生ずる動物で、ことに皮脂腺腫瘍や肥満細胞腫は好発腫瘍に数えられている。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふしんきんしょう
真菌感染に起因する皮膚疾患の総称で、皮膚糸状菌症の他、アスペルギルス症・カンジダ症・スポロトリックス症など皮膚に病巣の形成が認められればすべてこの範疇に入れられる。ただし、真菌性皮膚炎は真菌性でなく原因菌がデルマトフィルス属であり細菌であるため除外される。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふしんきんるい
不完全菌類に属する真菌。ヒトおよび各種動物の浅在性の皮膚真菌症である黄白癬・輪癬・匐行疹の原因菌がこれに含まれる。主な菌属としては、小胞子菌属・白癬菌属・ミクロイデス属・部迢ロ属・ケラチノミセス属がある。ヒトおよび動物にとって重要な菌種として有毛部邇・ロ・犬小胞子菌・毛瘡白癬菌・紅色白癬菌などが挙げられる。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふせん
皮膚に付属する腺。分泌物を部軆の表面に排泄する腺。鳥類に脂腺として尾腺をみる。哺乳類の皮膚腺には、汗腺・脂腺・乳腺がある。<獣医学大辞典より抜粋>F110517
ひふそうようしょう
痒が非常に強い状態を示す。ただし、掻破による皮膚剥離以外の皮疹が認められないものに限定される。全身性と局所性に分けられる。一般的にはできるだけ刺激を避けるようにすることが肝要である。<獣医学大辞典より抜粋>F110517
ひふてきよう
薬物の適用経路の1つ。多くの薬物は健康な皮膚からの吸収は極めて悪く、したがって薬物の皮膚適用は多くの場合局所作用を目的としている。しかし薬物によっては皮膚から容易に吸収されるものもあり、この場合適当な基剤を用いることにより吸収が増加される。薬物の有効成分を皮膚を通して吸収させる方法を経皮治療システムといい、消炎・鎮痛を目的にしたものがある。<獣医学大辞典より抜粋>F110517
ひふどう
豚・めん羊・犬・猫・ニホンカモシカなどは身体の特定の所の皮膚に洞状に陥凹する皮膚小嚢を作っている。皮膚嚢の壁には脂腺や汗腺が特に発達しており、そのため嚢内にその脂肪様分泌物が堆積していることが多い。<獣医学大辞典より抜粋>F110517
ひふせいけんほう
咽頭糸状虫・沖縄糸状虫などの糸状虫は皮膚組織に寄生し湿疹様の病変を作り、ここにミクロフィラリアを産出する。このような皮膚病の確実な診断には虫体を検出することによらなければならない。この目的で生きている皮膚を採取することを皮膚生検法という。通常、真皮層に達する大豆大の皮膚を採取し、薄切後37℃の生理食塩水中に浸漬し、組織内の虫体を水中へ遊出させる。<獣医学大辞典より抜粋>F110516
ひふにゅうとうしゅ
上皮性の成熟型腫瘍のうち、乳頭状・樹枝状・などを呈して表面に突出した腫瘍は一括して乳頭腫と呼ばれ、そのうち皮膚に生じたものを皮膚乳頭腫という。<獣医学大辞典より抜粋>F110517
ひふのきんちょうせん
皮膚真皮に含まれる太い結合組織線維の配列の大勢は身体の部位より一定の方向を示すようになっている。実験的に刺具を用いて真皮を穿孔すると、その解離が裂線状を呈して現われる。こうして作られた一定方向を示す皮膚の傷裂を緊張線・割線・ランゲル線などという。<獣医学大辞典より抜粋>F110517
ひぷのぞいと
霊長類および鳥類寄生のある種のマラリア原虫の宿主体内における生活史の中で、媒介昆虫から宿主体内に進入したスポロゾイトは肝細胞内でシゾゴニーによって増殖し、メロゾイトへと発育して赤血球内に侵入する。この間、肝細胞内シゾントの一部に発育を休止するものがあり、これをヒプノゾイトと呼ぶ。<獣医学大辞典より抜粋>F110517
ひふはえようちゅうしょう
ハエの幼虫が動物およびヒトの皮膚に寄生して障害を与える場合をいう。馬の胃に寄生するウマバエの幼虫と、牛の皮膚に寄生し、皮膚穿孔や皮膚腫脹を起こすウジバエとキスジウシバエの幼虫はヒトで皮膚爬行症を起こす。家畜ではそのほか本来非寄生性のニクバエ類やクロバエ類の幼虫が皮膚に寄生することがある。<獣医学大辞典より抜粋>F110517
ひふばえるい
双翅目、短角亜目、環縫群、ヒフバエ科に属する昆虫の総称。中南米に分布するヒトヒフバエは幼虫がヒトのほか多くの動物の皮下に寄生する。<獣医学大辞典より抜粋>F110517