【PFAS】熊本市の川で濃度増加 工場から処理水放水
3月26日、熊本県庁で開催された半導体企業集積による環境変化を調べる委員会会合において、熊本市を流れる川でPFAS(有機フッ素化合物)の濃度が増加したことが報告されました。
半導体受託生産の世界最大手企業の工場から、処理水が放水されたことが原因とされています。
増加が確認されたのはPFASのなかのPFBSとPFBAの2種類で、日本ではいずれも規制されている物質ではなく、健康被害も確認されていないとのことです。
PFAS(有機フッ素化合物)をめぐっては、暫定目標値を超えて検出される事例が相次いでいます。
浄水場から暫定目標値を大きく超えてPFASが検出された岡山県吉備中央町では、全国初となる公費の血液検査がおこなわれました。
また、環境省は2026年4月の施行をめどに水道法の省令を改正し、水質基準項目に「PFOS」と「PFOA」を加える方針を固め、水道事業者を対象とした定期的な水質検査の実施と、基準値を超えた場合の原因特定や改善措置の義務付けをおこなうとしています。
水質検査を検討されているお客様はお気軽にご相談ください。
PFASとは
有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS(ピーファス)」と呼び、多種類の物質があるとされています。
PFAS(ピーファス)の中でも、PFOS(ピーフォス)(ペルフルオロオクタンスルホン酸)およびPFOA(ピーフォア)(ペルフルオロオクタン酸)は幅広い用途で使用されています。
PFASによる人体への影響
人においてはコレステロール値の上昇や発がん、免疫系統と関連が報告されています。しかし、どのくらい入ると影響が出るのかは解明されておりません。
国際がん研究機関(IARC)では、PFOA(ピーフォア)を「ヒトに対して発がん性がある(グループ1)」、PFOS(ピーフォス)を「ヒトに対して発がん性がある可能性がある(グループ2B)」と評価しています。
分解されにくく、蓄積されやすい性質から人体に入ることで、体内に長期に渡り残留し、健康リスクを引き起こす可能性があることからも調査が進められています。
上記より、暫定目標値の取扱いについて、専門家による検討を進めている段階です。
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