暑さ本番、ジメジメ、蒸し暑さを克服しよう 2025年7月号

梅雨を経て、夏季に転じ、本格的な暑さがまたやって来ました。
6月のと畜数、枝肉相場は皆さんが感じている通り、出荷頭数が少ない状況での高い相場となっています。
又、毎年恒例で今季最高・・今季初・・と言った文言が飛び交い、皆さんの農場でも高い気温、高い湿度の対応に奔走していることと思います。
母豚や雄豚へホルモン剤を使用して夏季時期の繁殖成績の低迷をカバーすることがあります。
しかし、今年は昨年まで使用出来ていた雄豚用のホルモン剤が手に入らなく、使用出来ない農場もあり、大事な時期に雄豚のケアがいつも通りにできない農場も見受けられます。
ホルモン剤についてはあまり頼らない農場も多くあり、他の方法で十分な対応を組む動きも出ています。
夏季の対応はすでに春頃から実施すべきことでもありますが、まだ間に合うものも多くあります。昨年よりも強化した対応を取れるようにして、よりよい繁殖成績、出荷成績を目指してください。
 
考えられる一般的な対応としては・・

  • 水回りのチェックと強化。水量、水圧、水質、給水場所の数など。
  • 細霧装置の稼働チェック。
  • 送風ファンの稼働チェックと数。
  • 細霧管理と送風ファンの組み合わせ。
  • 飼料周りのチェック。飼料タンク、ライン、ホッパー、給餌器、カビ毒対策など。
  • クーリングパド。
  • 寒冷紗。
  • 扇風機及びサーキュレーターファン。
  • 強制給水、冷水浣腸、氷給与など。
  • 夏季用サプリメントの活用。
  • でしょうか。
     
    追加で行っている方法としては・・。

  • 画像診断機への投資。交配後20日齢前に判断できる画像診断機器の採用。
  • 給餌器への投資。分娩舎の母豚用不断給餌器の採用。
  • 多産系種豚に対する投資。飼料栄養バランスの強化。リンとカルシウム比率、アミノ酸バランスなど。
  • 深部注入や形状、柔らかさなど、AI用カテーテルへの投資。
  • 雄豚舎への投資。クーラー設備、クーリングパドの設置など。
  • 繁殖舎への投資。断熱材の強化など。
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    (株)食環境衛生研究所 菊池雄一
     

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