ラブブの偽物から発がん性物質検出 韓国が調査
韓国が実施した調査で、中国の人気キャラクター「ラブブ」の偽物人形から、発がん性物質が基準値の344倍検出されたことが判明しました。
ラブブの偽物人形から検出されたのは、可塑剤(フタル酸エステル類)とよばれる有害物質とされています。
韓国関税庁は、上半期に韓国へ持ち込まれた「偽物」商品に対する集中取り締まり結果を公表しました。
計60万点以上が摘発され、このうち肌に触れるアクセサリーなど250製品を分析したところ、112点から鉛、カドミウム、可塑剤などの発がん性物質が安全基準値を超えて検出され、また、一部の製品では鉛とカドミウムの含有量が許容基準値の最大5,527倍検出されたということです。
フタル酸系可塑剤とは
フタル酸系可塑剤とは、フタル酸エステルを可塑剤として使用したもののを指します。
フタル酸エステルはプラスチックに柔軟性を与えたり、加工しやすくするための可塑剤として使用されており、生殖機能に悪影響を与え、不妊や早産をもたらすほか、発がん性があるとされています。
また、フタル酸エステルは、環境ホルモン(内分泌かく乱物質)であり、生物の体内に入ることで、本来のホルモンの働きを邪魔し、異常を引きおこします。
鉛、カドミウムとは
鉛は、蒼白色の重金属です。環境省が公表する資料によると、鉛に係る動物実験の結果などから、国際がん研究機関による発がん性評価では、「人に対して発がん性がある可能性がある」とされています。
カドミウムは、鉱物中や土壌中などに天然に存在する重金属で、人に対して発がん性がある物質です。
長期間にわたり体内に取り入れられることにより、腎臓、肺、肝臓に障害を生じさせることで知られています。特にカルシウム代謝を阻害し、栄養不足等の要因と合わさり骨粗鬆症、骨軟化症を発症させる可能性が指摘されています。
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