HACCP導入が進まない…どうしたらいい?

2021年6月から「HACCPに沿った衛生管理の制度化」が完全施行されます。「HACCPについて調べてみたけど…」「制度化まで時間がないけど…」 どうしたらよいか分からない、といった事業者、特に飲食店事業者の方は多いのではないでしょうか。そこで中小飲食店事業者の方向けにそんなお悩みにお答えします。

HACCPについて

HACCPとは?

HACCPはもともとCODEX(コーデックス)という食品の国際規格で定められた考え方で、食品の製造・調理工程で、どの段階で微生物や異物混入が起こりやすいか予測や分析し被害が起きないように防ぐ手法です。世界的にはHACCPで管理しているなら安全という考えになっているのが現状です。

HACCP
制度化に求められているのは、HACCPに沿った衛生管理の実施であって、何らかの認証が必須という訳ではありません。 HACCPとは、認証ではなくあくまでも仕組みであり、今まで実施していた衛生管理を基に導入することができるため、基本的には投資は必要ありません。あくまでも、HACCPの本質は安全な食品を製造することです。ただ、外部コンサルに依頼することで、迅速・合理的にHACCPを構築し導入することはできます。

HACCPで管理しないといけない理由

日本の食中毒発生は約60%が飲食店であり、発生した時に事業に与えるダメージは大きいです。
HACCPでの管理

HACCP導入のメリット

新型コロナウイルスの影響により、店頭にアルコール消毒液を設置したり、客席の清掃・消毒をこまめに行ったりと、 これまで以上に衛生対策に注意を払っている飲食店がほとんどだと思います。 それでは、厨房内の清掃・消毒、食材の取扱いはどこまで衛生的な取り扱いができているでしょうか。 HACCP制度化、そして新型コロナウイルスの影響も加わって一般消費者は、これまで以上に食品の安全性を求めることになります。 そのため、HACCP導入は消費者が求めていることに応えることにも繋がります。 施設のルールを「見える化」することで、トラブル発生時の対応がすばやくでき、さらには、同じ失敗を繰り返さないで済みます。 安全性の高い料理はお客様にも好感を持たれ、作業効率が上がり、調理場内の無駄がなくなります。 また、複数店舗経営をされている場合には、このルールの「見える化」により、一定の水準を持った衛生管理の仕組みを構築することができ、それを保つことができるようになります。

HACCP制度化後は、衛生管理計画を作成することが必須となります。特に決められた書式はありませんので、施設に合った内容にしていくことがHACCPの取組みの第一歩となります。

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