【食中毒】マクドナルド 玉ねぎO157 アメリカでは過去に玉ねぎ大規模食中毒も
米マクドナルドにおける、「クォーターパウンダー」の玉ねぎを原因とする腸管出血性大腸菌O157の食中毒発生を受け、日本のマクドナルドは公式ホームページにて、国内で使用されている玉ねぎは厳格な品質基準に基づきすべて国内で調達しており、国内で販売する商品に影響はなく、安心して食べてほしい旨を発表しました。
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腸管出血性大腸菌O157 衛生管理上の注意
大腸菌は家畜や人の腸内にも存在しますが、このうちいくつかのものは人に下痢などの消化器症状や合併症を起こすことがあり、病原大腸菌と呼ばれています。病原大腸菌の中には、溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こす腸管出血性大腸菌と呼ばれるものがあります。腸管出血性大腸菌は、菌の成分によりいくつかに分類されています。その代表的なものが「腸管出血性大腸菌O157」です。
腸管出血性大腸菌は少ない菌量で発症することから、生肉の取り扱い(加熱前と加熱後の器具を区別する:焼肉では菜箸やトング等)には十分な注意が必要です。
アメリカでは過去に玉ねぎ大規模食中毒も
アメリカでは2021年9月、原因不明のサルモネラ菌食中毒が広い地域で発生していました。
のち10月、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、アメリカ内の飲食店や食料品店に卸されていた、メキシコのチワワ州から輸入された玉ねぎが、サルモネラ菌に汚染されていたことが原因であると特定しました。
この集団食中毒での感染者数は652人で、37州(テキサス州、オクラホマ州、バージニア州他)から報告されています。
また、情報の得られている417人のうち129人(31%)が入院しましたが、死者の報告はありません。
(参考:食品安全委員会)
サルモネラ菌 衛生管理上の注意
サルモネラ菌は乾燥や低温には強く、冷凍しても不活化しない性質を持っていますが、酸や熱には弱い為、調理器具等の塩素殺菌や、70℃・1分以上の食材加熱が効果的です。卵の場合、養鶏場で産み落とされる際、母鶏の大便から卵の殻にサルモネラ菌がついており、数日後には殻を通って卵内に入りそこで増殖する場合もあります。
食肉の場合は飼料からサルモネラが移行し、家畜の腸内で増殖し、屠場で解体するときに食肉を広く汚染する場合があります。よって、卵や食肉に関わる製品や食材について微生物検査をする際にサルモネラ菌を検査することは重要です。