基礎管理の見直しと原点への帰還 2025年12月号
その仕事は何のためにやっていますか?
その目的はどこに向かっていますか?
それは本当に必要なことですか?
皆さんはここを意識して日々の仕事を行っているでしょうか。それとも意味がよく解らなくても、言われたことだからと言って仕事をしてしまってはいませんか?
この業界では常に疾病の話が付いて回ります。伝染病、届出伝染病、慢性疾病等々、未だにこの業界では大きな疾病や有名な病名が情報として盛んに飛び交っています。疾病は確かに対策しなくてはいけないことですが、ここに囚われすぎてしまうと、疾病名や新製品類の知識は豊富になるのですが、実際に必要となる知恵、工夫、疑問に思う心が失われてしまう傾向にあります。
皆さんは足し算管理と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは何も疑問に思わず、使うものだけが増えて、手間も増えていく管理を指した言葉です。成績の良い農場では、ある一定の法則が存在します。それは足し算管理ではなく、引き算の管理を自然に行っている農場となります。
引き算管理とは、常にそれは本当に必要なのか、やらなくてもここをしっかりと行えば必要がないのではないか、人にも、豚にも優しい管理とは何か、そもそも豚の生理はどうなっているのか等々、常に疑問を持ち、常に考え、常に知恵を講じて無駄な作業や管理を無くすことを優先にされています。養豚経営ではコストと手間をなるべく掛けず、使用する飼料の無駄をなくし、FCR改善と同時に売りを強くして儲けることが優先であると思います。
例えば、
これ以外でも様々な管理プログラムが農場では存在しています。ここ数年で入社した人達だけでなく、10年以上その農場に勤務している管理責任者や先輩方でさえ、私達が入社した時にはすでにこの方法で行っていた、このワクチンは入社当時から変わらず使用しているが疑問には思わなかった等の言葉が多く見られます。得てして行っている管理プログラムでは、その行うセクションの人達、豚達にはまだ恩恵が見られないことが多いことも事実であり、未来の豚達、次のセクションのステージで効果を発揮させて欲しいと願っての管理プログラムであることを忘れがちになってしまいます。
本当にその行為は必要なのか、無駄なものでは無いのか、他に行うべきことがあるのではないか等、皆さんの農場で今一度話し合って見てください。
㈱食環境衛生研究所 菊池雄一