牛
臨床症状による牛コロナウイルスの診断は困難であり、病原診断が必要である。一方、成牛の下痢では冬季赤痢の特徴的な発生状況や臨床症状により、本病の推測は可煤B発病初期の糞便を用いて、電子顕微鏡法によるウイルス粒子の観察、ELISAによるウイルス抗原の検出、HRT-18細胞を用いたウイルス分離、あるいはPCRによるウイルス遺伝子の検出を行う。子牛の腸管材料が得られれば、小腸や大腸の凍結切片あるいは粘膜上皮細胞の塗抹標本を作製して、蛍光抗体法によりウイルス抗原を検出する。成牛の下痢では、ペア血清を用いた血清学的診断も有効である。<最新ウシの病気より抜粋>KM-N090806