成分分析
酸化油油脂および油脂性食品は劣化しやすく、劣化油は食中毒の原因となり得るため、油脂および油脂を多量に含有する食品について一定の規格・基準などが設定されている。油脂(脂質)の劣化は、油脂中の不飽和脂肪酸の自動酸化により起こり、脂質ラジカルやヒドロペルオキシド生成およびそれらの分解物としてのエポキシド、カルボニル化合物(アルデヒド類およびケトン類)、低級脂肪酸、また、重合物(二量体、多量体)などの蓄積を特徴とする。劣化の程度は官能的には、におい、食後の不快感などから検知も可能であるが、感覚反応を定量化することは困難である。したがって、酸化油脂の試験として、これら酸化生成物を定量する酸価、過酸化物価、カルボニル価などの測定が行われている。【食品衛生検査指針 理化学編 2005】(T090307)