伝染性気管支炎(IB)
ウイルスの抗原性は多様であり、臓器親和性も多様であるが腎炎が起きた場合、死亡率は高い。幼雛では突然うずくまり、開口呼吸、異常音を伴う呼吸器症状が認められ、下痢便の排出がある。症状が重い場合、2・3日で死亡する。産卵中の鶏では呼吸器症状が弱くても産卵率の大幅な低下をきたす場合がある。奇形・矮小卵、軟卵などの異常卵の産出が認められる場合もある。強い下痢と産卵率の低下の認められる場合(腎症・腎炎)もある。顕著な臨床症状を伴わない場合もある。剖検所見は、呼吸器のカタール性炎、細胞膜の充出血、卵胞の軟化、卵管の委縮、腹腔内の黄色混濁液の貯留、腎臓の腫大、尿酸沈着と退色が認められる。臨床症状が軽微であれば、病変の程度も軽い。<鳥の病気より抜粋>O-N091109