農薬

農作物を栽培していると、病気を起こす細菌やカビ、雑草、害虫、ネズミなど農作物に害を与える生物が発生しますが、これらの有害な生物から農作物を守り、また、植物の生長を調整することにより、収量や品質を維持するために用いられる薬剤や、成長促進や発芽抑制により商品価値を高めるために使われる薬剤を「農薬」といいます。農薬は、農薬取締法によって登録制度が設けられ、製造、販売、使用などについて規制されています。用途別に見ると、1.農作物を害する害虫を防除*する殺虫剤、農作物等にとって有害な菌(細菌やカビ)を防除する殺菌剤2.農作物を害する雑草を防除する除草剤3.種なしぶどうなど農作物の成長を調整する際に用いられるいわゆる植物成長調整剤が代表的なものです。また、害虫を食べるハチなどの「天敵」や微生物を利用した農薬(生物農薬)は薬剤ではありませんが、農薬として扱われています。*防除:農薬等の使用により、病害虫や雑草等による農作物への被害を抑えることをいいます。現在栽培されている農作物の中には、農薬を使用しなければほとんど収穫できないもの(例:りんご、もも)もあることから、病気や害虫、雑草の害を食い止め、品質のよい農作物等を安定的に供給するために農薬が使われています。また、真夏の草取りなど、生産者の作業軽減にも役立っています。g090212

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