豚疾病

妊娠豚が感染すると、体内で増殖したウイルスは血液を介して胎盤に到達し、胎盤感染をおこす。次いで、胎児(胚)が感染し死亡(吸収)がおこる。母豚の感染から胎児の経胎盤感染までには通常10~14日を要し、母豚と胎児(胚)感染の間には日差が生じる。また、胎児の感染期間によって転帰が異なり、骨形成(胎齢約30日)以前に感染すると、胎児(胚)は死亡し子宮内で吸収される。胎齢30~70日の胎児が感染すると、若齢胎児と同様に死亡する。死亡胎児は吸収されることなく子宮内に残存し、ミイラ化胎児、黒子あるいは白子などとなり、分娩予定日に娩出される。胎児の死亡は胎児組織と胎盤におけるウイルス増殖に起因する機能障害、とくに胎児血管内皮系細胞の発達障害と胎盤機能障害などが原因と考えられている。<豚病学より抜粋>KK-N090703

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