下痢性貝毒(オカダ酸群)
検査項目 | 下痢性貝毒(オカダ酸群) |
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英名 | Diarrhea shellfish poison |
分析方法 | LC/MS/MS 法 |
分析期間 | 10 営業日 |
検体必要量 | 100g以上 |
料金 | 33,000 円 |
説明
下痢性貝毒について
二枚貝が毒化したものによる自然毒食中毒の原因の一つに下痢性貝毒が有ります。
これは二枚貝が餌としている渦鞭毛藻というプランクトンの中で下痢を引き起こす毒素を持っているもの( ジノフィシスDinophysis属とプロロセントラムProrocentrum属が知られおります)を餌とした時に中腸腺(ウロ)の部分に蓄積し、濃縮されます。
これまでにムラサキガイ、ホタテ、アカザラガイ、アサリ、イガイ等を始めとして多種類の二枚貝毒化が報告されております。
中でもムラサキガイの毒化報告が多く、更にその毒性値も高いです。
海外ではカニの下痢性貝毒の食中毒も報告されています。
中毒症状について
下痢性貝毒によるおもな中毒症状は下痢、吐気、嘔吐、腹痛の消化器系の障害が起こります。
症状は食後30分から4時間以内の短時間で発生し回復は早く通常は3日以内に回復します。
後遺症はなく、現在のところ死亡例は報告されていません。
毒素について
貝毒は一般的な調理加熱では毒素は分解せず、更に毒化した貝類は外見からは判断で来ません。
日本では貝類による食中毒防止のため、定期的に有毒プランクトンの出現を監視し重要貝類の毒性値を測定し、規制値を超えたものは出荷規制をするなどの対策を取っています。
分析法について
これまでは下痢性貝毒を検査する際には抽出した毒素をマウスに投与するマウスユニット法が使用されていましたが、感度が悪い・時間がかかる・マウスの健康状態に左右される等の問題が認められてきました。
そこで現在では、液体クロマトグラフ・タンデム型質量分析計(LC-MS/MS)を用いてオカダ酸群を定量する方法が主流となりつつ有ります。
基準値
規制値は可食部1kg 当たり0.16mgオカダ酸当量とされています。
自然毒は発生を完全に抑える事が難しいため、定期的にモニターすることが重要となります。
特に海外からの輸入に関して十分に注意する必要が有ります。
弊社では迅速で精度の高い検査を行う事が可能です。
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◎ 検体の送付方法等
・弊社検査の流れはこちらをご覧下さい→「検査の流れ 」
・検体は宅配便等で弊社までお送り下さい。送料はお客様負担となります。
・温度変化の影響を受けやすいものは、冷蔵指定でお願いいたします。
・検体必要量については、野菜、果物などの場合は
200g以上(無作為に選んでください)、加工製品などの
全体が均一な場合は100g以上となります。
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