【ベロ毒素】腸管出血性大腸菌O26 2歳女児感染 鹿児島

11月19日、鹿児島県は、志布志市の2歳女児が腸管出血性大腸菌O26に感染したことを発表しました。
女児は10日から腹痛や軟便があり、18日にベロ毒素が確認されました。
女児が通う同市の施設について、県は12日に別の2歳女児、18日には1歳男児の感染を発表しています。
志布志保健所は感染経路を調査しており、感染者はいずれも回復傾向ということです。

 

腸管出血性大腸菌 ベロ毒素とは

腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic Escherichia coli: EHEC)は、ベロ毒素(Verotoxin)を産生する大腸菌感染症です。1)ベロ毒素には、VT1とVT2があり、それぞれ構造が異なります。

EHEC感染症では、強い毒素のベロ毒素(志賀毒素群毒素)を出し溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの合併症を引き起こすのが特徴です。

ベロ毒素を産生する大腸菌は、3類感染症に指定されているため、検出されたら直ちに保健所に届け出が必要な感染症です。

腸管出血性大腸菌の代表的なものは、「腸管出血性大腸菌O157」があり、他にも「O26」や「O111」などがあります。

この番号は、菌の表面にあるO抗原(細胞壁由来)とH抗原(べん毛由来)により細かく分類されています。「O157」とは、O抗原として157番目に発見されたものを持つという意味で、現在約180に分類されています。O157でも、ベロ毒素を産生し溶血性尿毒症症候群(HUS)等の重篤な症状を起こすものは、H抗原がH7(O157:H7)とH-(マイナス)のもの(O157:H-)の2種類です。2)

 

続きはこちら▽

毎年必ず発生!腸管出血性大腸菌感染症!

 

参考文献
>>1)国立感染症研究所,はこちら
>>2)厚生労働省, 腸管出血性大腸菌Q&A,はこちら

 

細菌・ウイルス検査はこちら

youtube