【PFAS】小美玉市の井戸で目標値82倍検出 鉾田市と茨城町でも

7月29日、茨城県等によると発がん性が指摘されるPFAS(有機フッ素化合物)が、小美玉市、鉾田市、茨城町の3市町の井戸計20カ所で暫定目標値を超えて検出されたと発表されました。
茨城県鉾田市内各地の井戸でPFASが国の暫定目標値を超えて検出された問題を受けて、調査範囲を市外に広げていました。

小美玉市の井戸では暫定目標値(1Lあたり50ナノグラム)の82倍にあたる4100ナノグラムのPFASが検出されました。
また、鉾田市鹿田地区では最大26倍の1300ナノグラム、茨城町宮ケ崎地区では最大13.6倍の680ナノグラムのPFASが井戸から検出されました。

 

小美玉市は、調査対象となった地域で水道を引いていない世帯に対して、市役所支所で水道水を提供するとしています。
また、県はPFOSおよびPFOAの広がり状況を把握するため、追加の水質調査を実施するとしています。

 

PFASとは

有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS(ピーファス)」と呼び、多種類の物質があるとされています。
PFAS(ピーファス)の中でも、PFOS(ピーフォス)(ペルフルオロオクタンスルホン酸)およびPFOA(ピーフォア)(ペルフルオロオクタン酸)は幅広い用途で使用されています。

 

PFASによる人体への影響

人においてはコレステロール値の上昇や発がん、免疫系統と関連が報告されています。しかし、どのくらい入ると影響が出るのかは解明されておりません。
国際がん研究機関(IARC)では、PFOA(ピーフォア)を「ヒトに対して発がん性がある(グループ1)」、PFOS(ピーフォス)を「ヒトに対して発がん性がある可能性がある(グループ2B)」と評価しています。
分解されにくく、蓄積されやすい性質から人体に入ることで、体内に長期に渡り残留し、健康リスクを引き起こす可能性があることからも調査が進められています。
上記より、暫定目標値の取扱いについて、専門家による検討を進めている段階です。

 

2026年4月1日よりPFAS検査義務化

2026年4月1日以降、水道法の水質基準項目にPFOSとPFOAが新たに加わります。
この改正により、水道事業者には3カ月に一度、PFOSおよびPFOAに関する定期的な水質検査が義務付けられます。
これまで国は、PFOSとPFOAの合計値を1リットルあたり50ナノグラムとする暫定目標値を設けていましたが、これは法的拘束力のないものでした。
今後は、この暫定目標値が法的拘束力をもつ水質基準へと変更されます。
これにともない、水質検査でPFASが基準値を超えて検出された場合、水道事業者は改善措置を講じることが求められるようになります。

 

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