鶏
鶏コクシジウム症は、現在の集約的な養鶏生産において、根絶が困難な疾病の一つでEimeria属原虫の寄生による鶏の腸炎を主体とする疾病です。主な臨床症状は、血便および下痢便の排泄ですが、一時的な元気消失程度で回復する場合もあります。病勢が進行した場合は、大量に死亡することもあります。環境中のオーシストを鶏が経口的に摂取することで感染した鶏は多量のオーシストを糞便中に排泄し、新たな感染源になることから、鶏群内における感染は短期間に連鎖的に進行します。人やその他の動物に感染するような危険性はありませんが、育成率、飼料要求率、育成率等の生産成績を悪化させ、甚大な経済的被害をもたらします。O-N090602