マレック病
ヘルペスウイルス科、アルファヘルペスウイルス亜科、マルディウイルス属に属するMDVの経気道感染に起因するTリンパ球の腫瘍性増殖を特徴とする鶏の疾病で、MDVは皮膚の羽包上皮細胞に存在してフケとともに感染源となり、その伝播力はきわめて強い。MDには古典的(定型的)MDと急性MDがあるが、本質的には同じものである。古典型では主として末梢神経がおかされ、脚弱、起立不能、翼下垂あるいは斜頸などが発現する。3~5カ月齢のひなに発生が多く、死亡率は10%以下である。急性型では死亡率が高く、10~30%、ときに50%に達する。発生のピークは2~4カ月齢で、1カ月未満の発生も少なくない。末梢神経もおかされるが、主として内臓諸臓器に腫瘍を形成する。俗に内蔵型MDと呼ばれている。皮膚型は皮膚の羽包を中心に腫瘤を形成する。眼型は瞳孔の収縮、虹彩の変形、脱色を示す。<鳥の病気より抜粋>KK-N091109