マレック病(MD)

ヘルペスウイルス科、アルファヘルペスウイルス亜科、マルディウイルス属に属するMDウイルス(MDV)の経気道感染で、ウイルスは皮膚のフケにより空気伝播する。伝播力は極めて強く、初生ひなが最も高感受性。腫瘍の原因は、ヘルパーT細胞であるCD4陽性T細胞が腫瘍化したものであるとされている。古典的MDでは主として末梢神経がおかされ、脚弱、起立不能、翼下垂あるいは斜頚などが発現し、3~5ヶ月齢のひなに発生が多い。死亡率は10%以下である。急性MDの症状は末梢神経もおかされるが、主として内臓諸臓器に腫瘍を形成する。発生のピークは2~4ヵ月齢で、1ヵ月未満の発生も少なくない。<鳥の病気(鶏病研究会編)より抜粋>O-N091208