【コラム】サルモネラ食中毒|原因と感染経路、予防するには?
暖かい日が続き、段々と夏の気配も感じられるようになってきましたね。
湿度や気温が高くなるこれからの時期は、細菌による食中毒に注意が必要です。
今回は、細菌性食中毒を引き起こす原因菌の1つである「サルモネラ属菌」についてお話ししたいと思います。
サルモネラ(Salmonella)属菌とは
グラム陰性通気性桿菌で、多くが鞭毛を持ち運動性を示します。
分類学的にはS. enterica とS. bongori の2菌種に分類され、S. enterica はさらに6つの亜種に分類されています。人と動物に病原性を示す菌株のほとんどは、亜種Ⅰ(S. enterica subsp. enterica)に属します。また、菌体抗原(O抗原)と鞭毛抗原(H抗原)の組み合わせによる血清型分類では2,500以上の血清型が報告されています。