豚パスツレラ症(Pm)

豚パスツレラ症(Pm)とは

病名:豚パスツレラ症 (Pm)
病原体:Pasteurella multocida

疫学・症状:

  • (1)飼養環境、気候の急変等のストレス感作があった場合に多発する。
  • (2)肥育豚で好発する。
  • (3)発熱、呼吸速迫

剖検:

画像_ヘモフィルス・パラスイス感染症01(1)髄膜炎型;脳髄膜の血管充盈、リンパ節の腫大 画像_ヘモフィルス・パラスイス感染症02
(2)肺に斑状の肝変化、膿様滲出液
(3)肺胸膜、間質の水腫性肥厚
(4)胸膜における線維素の付着と胸水の増量
(5)肺門リンパ節の腫脹、うっ血

病理組織検査:

  • (1)細気管支、肺胞上皮の脱落
  • (2)気管支腔、肺胞内における漿液や線維素の滲出、高度の好中球の浸潤と貯留
  • (3)肺リンパ節における好中球の滲出
  • (4)間質、胸膜におけるリンパのうっ血と線維素の滲出

診断:

  • (1)細菌検査:病変部の直接塗抹標本により両端濃染菌を確認する。
  • (2)細菌分離:血液寒天による10%炭酸ガス培養により分離培養を行う。
  • (3)PCR検査

予防・治療:

  • (1)感受性抗生物質による治療
  • (2)ワクチンによる予防
  • (3)部外者の立ち入り禁止
  • (4)資材の持ち込み時は消毒の徹底

類症鑑別:

豚マイコプラズマ肺炎、豚胸膜肺炎、豚レンサ球菌症、豚サルモネラ症、トキソプラズマ病、ヘモフィルス・パラスイス感染症、豚インフルエンザ

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