明けましておめでとうございます。 2022年1月号

明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。
 
昨年からガソリンや灯油価格の高騰、飼料の高騰、建築資材や建築コストの高騰など、様々なものが高騰し始めて経営や暮らしを圧迫しています。農場で働いてくれる人材に限らず、運送関係、建築関係の人材も不足している状況があり、日本人労働者の確保はとても重要な課題となっています。この状況は明らかに設備投資や畜舎建築などにも影響しています。
 
昨年も新型コロナウイルスが世界を侵攻し、日本でもその猛威と影響は激しく、飲食業界、観光業界、航空会社など多々影響を受けました。明確な理由は定かにはなっていませんが、新型コロナウイルスのワクチン接種や日本人特有の基本的な公衆衛生概念もあって、昨年11月以降からは明らかな減少傾向がありました。しかし、新型コロナウイルスは変異しやすいこともあるので、新たな変異株であるオミクロンも気になります。でも、生産現場で働いている養豚業界の人達は何かに守られているのだと思えるほど、どの業界よりも少ない感染者で済んでいるのはやはりすごいことだと思います。農業と畜産業に携わっている人たちは、やはり強いと言っても過言ではないと思います。
 
昨年は東北や四国でもCSFワクチン接種が開始されました。CSFはワクチン接種を行っているにも関わらずいまだに発生が見られていることや、いのししのCSF陽性の報道も懸念されるところとなっています。いのししは確実に大型化し、その数は増加しています。CSF解決の糸口はワクチンだけでなく、いのししの絶対数を如何に削減するかだと思います。いのししを減らす方向性の対策を打ち出さないと根本的な解決とはならない気がします。又、CSFワクチンはその接種時期や回数、方法、コストなども地域によって異なる点も悩みとなり、ワクチン接種を開始した地域では全体的なワクチンプログラムの変更やコストアップに頭を悩ませている状態と思います。精液や種豚の移動も制限があるため、生産基盤の農場成績にも影を落としています。ここは早急に改善しないとまずい課題でもあると思います。
 
昨年も色々ありましたが、今年は良い年であるように願っています。健康的な豚を生産して消費者へ提供する事業を生業としている皆さまにとって、本年がとても幸ある年になりますようお祈り申し上げます。本年も宜しくお願い致します。
 
(株)食環境衛生研究所 菊池雄一

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