産卵低下症候群-1976(EDS-76)
産卵低下症候群-1976とは
■病名:産卵低下症候群-1976または、通称 EDS
■病原体:Egg Drop Syndrome Virus:EDS
症状:
ほとんどの場合、臨床症状を認めない(軽度な下痢が認められる場合がある)。
発症鶏群では、突然産卵の低下が始まり2〜3週間で最低となり4〜10週間で回復する場合が多い。産卵低下時に無殻卵、薄殻卵、破卵及び退色卵などの卵殻形成が不十分な異状卵が多く見られる。なお、産卵率は5〜50%前後の産卵率低下がみられる。
病気の伝搬:
- (1)介卵感染と水平感染により伝搬する。
- (2)介卵感染と水平感染により伝搬する。
- (3)汚染されたヒナは正常に成長し、産卵の開始頃になると、なんらかの要因によりウイルスが増殖を開始し糞便や痰などから排出されます。
- (4)これを摂取することにより感染が広がっていきます。
- (5)空気伝搬はないと言われていますので汚染された物は持ち込まないように管理すれば鶏舎間での汚染は広がりにくい。
診断:
- (1)HI反応(赤血球凝集抑制反応);鶏群が発症し始めた時点で抗体価は陽性となっているので産卵の低下と血清抗体化により診断が可能となります。
- (2)病理診断;卵管子宮部の特徴的病変や核内封入体が観察されます。
- (3)ウイルス学的診断;アヒルまたはガチョウの発育鶏卵やCEL細胞を用いて、赤血球凝集反応(HA性の確認)により判定する。
- (4)PCRによるウイルス分離
類症鑑別:
- (1)伝染性気管支炎(IB)
- (2)鶏脳脊髄炎(AE)
- (3)ニューカッスル病(ND)
- (4)鳥インフルエンザ(IF)
予防:
- (1)ワクチンによる予防
- (2)ウイルスに汚染された糞便は長期間安定なので汚染鶏舎は十分に洗浄・消毒を実施する。