マレック病 (MD)
マレック病とは
■病名:マレック病 (MD)
■病原体:Marek’s disease like virus:MD
疫学・症状:
- (1)6週齢以降に散発的かつ継続的に発生する。
- (2)ウイルス株により病原性が異なる。
- (3)最近ではワクチンを接種しているにも拘らず発生する強毒株がある。
- (4)脚弱、起立不能や翼下垂、斜頸、開口呼吸などがみられる。
- (5)発育不良
- (6)場合により、皮膚、筋肉に腫瘍を形成する。
伝搬:
病原菌は羽毛のフケに多く付着していることから空気伝搬して蔓延していく。徹底した鶏舎消毒、鶏舎環境の整備が重要
剖検:
- (1)末梢神経の腫脹・浮腫・条斑の消失(神経型)
- (2)肝、脾、腎、卵巣、筋肉、皮膚、の腫瘍性病変、腺胃の出血がみられる(内蔵型)
- (3)神経型及び内蔵型の病変は併発する場合がある。
病理組織検査:
- (1)末梢神経にけるリンパ様細胞の浸潤
- (2)臓器におけるリンパ様細胞の浸潤または腫瘍性増殖
診断:
- (1)肉眼病変や病理組織病変から診断する。
- (2)40〜50日齢を超えたほとんどの鶏はMDVに感染している。しかし、感染してもすべてが発症するわけではないのでMDVの分離や抗体検査などの病原学的検査は疾病診断にならない。
予防・治療:
- (1)ワクチンによる予防
- (2)感染様式が羽包のフケによる空気伝搬なので徹底した鶏舎消毒、鶏舎環境の整備が重要
- (3)部外者の立ち入り禁止
- (4)資材の持ち込み時は消毒の徹底
類症鑑別:
鶏白血病、一過性麻痺、ニューカッスル病、伝染性ファブリキウス嚢病、鶏ボツリヌス症