豚ロタウイルス病
豚ロタウイルス病 Porcine Rotavirus Infectionとは
■病名:豚ロタウイルス病
■病原体:Rotavirus
疫学・症状:
- (1)ウイルスは常在化
- (2)季節に関係なく発生する。
- (3)新生期から離乳期前期の仔豚に多発し、発病率は10〜30%、死亡率は15%以下
- (4)元気消失、食欲減退
- (5)黄色〜灰白色の凝固乳を含む水様性下痢
- (6)脱水
剖検:
- (1)小腸粘膜の菲薄化および繊毛の萎縮
病理組織検査:
- (1)小腸繊毛の萎縮、融合
- (2)小腸繊毛先端部上皮細胞の扁平化と剥離
診断:
- (1)蛍光抗体法
- (2)イムノクロマト法、ラテックス凝集法、ELISA法のキットによる。
- (3)ウイルス分離(MA104細胞)
- (4)遺伝子診断(RT-PCR法)
予防・治療:
- (1)オールインオールアウトの実施
- (2)徹底した洗浄及び消毒の実施
- (3)抗生物質の投与により細菌との混合感染を防ぐ。
- (4)部外者の立ち入り禁止
- (5)資材の持ち込み時は消毒の徹底
類症鑑別:
伝染性胃腸炎、豚流行性下痢、豚大腸菌症、コクシジウム病