マダイイリドウイルス病|海水魚に大量死をおこす重要疾病

海水魚に大量死をおこす重要疾病のマダイイリドウイルス病の原因ウイルスは、マダイイリドウイルス(red sea bream iridovirus: RSIV)でイリドウイルス科、メガロサイチウイルス属に分類されます。
エンベロープを持つ直径約 150nmのウイルス粒子に、 約 110kbpの二本鎖 DNAをゲノムとして持っています。
 
このウイルスに感染した魚には下記症状がみられます。

  • 遊泳暖慢となり、水面近くを浮遊する。
  • 体色は黒化あるいは褪色する。
  • 顕著な貧血(えら褪色)を示す。
  • 鰓弁が点状出血する。
  • 脾臓が腫大する。
  • 脾、肝、腎、心、えらに好塩基性細胞質の円形大型細胞(異形肥大細胞)が多数出現。
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    マダイイリドウイルス病に対する予防法は、以下の通りになります。

  • ウイルスフリーの種苗を導入する。
  • 適正密度による飼育管理が重要。
  • 人工の早期生産種苗を導入して夏場の高水温期までに魚体を大きくすることで本病の被害が抑えられるとも言われている。(魚体サイズが小さいほどウイルスヘの感受性が高いとみられる。)
  • ホルマリン不活化ワクチンの使用(腹腔内注射)などが挙げられます。
  • ※RSIVDに対する有効な治療薬はありません。
     
    適切な予防方法の実施と早期発見のための検査でRSIVから魚を守りましょう。
     
    魚病検査
     

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