トランス脂肪酸含有量の変化

消費者庁の指針

消費者庁では平成23年に「トランス脂肪酸の情報開示に関する指針」を公表しており、その指針によると、「0 (ゼロ) gと表示することができるのは、原則として当該食品にトランス脂肪酸が含まれない場合に限られる。しかしながら、分析精度にはばらつきがあることから、食品100 g当たり (清涼飲料水等に当たっては100 ml当たり) のトランス脂肪酸の含有量が0.3 g未満である場合には、0 gと表示しても差し支えない。」とされています 1)
 

農林水産省の調査結果

農林水産省のHPでは食品中の脂質とトランス脂肪酸濃度の調査結果を公表しています。平成18・19年度2) 及び平成26・27年度3)、令和4・5年度4) に調査されたマーガリン類やそれらを使用した菓子類のトランス脂肪酸含有量調査結果の一部を表1に示します。これらの調査結果から、年々トランス脂肪酸の含有量が減少していることがわかります。
マーガリンやショートニング等を取り扱う食品メーカーでは、HPでトランス脂肪酸に関する情報や低減のための取り組みなどを掲載しているメーカーもあります。ご興味のある方は是非各メーカーのHPをご覧ください。
 

表1 可食部100gあたりのトランス脂肪酸含有量 (g/100 g) (中央値)
(平成18・19年度及び平成26・27年度、令和4・5年度調査結果 :農林水産省から抜粋)

 

食品名H18.19年度
中央値(範囲)
H26.27年度
中央値(範囲)
R4.5年度
中央値(範囲)
ショートニング12(1.2-31)1.0(0.46-24)0.61(0.52-0.86)
マーガリン8.7(0.36-13)0.99(0.44-16)0.65(0.33-1.3)
ファットスプレット6.1(0.99-10)0.69(0.32-4.4)0.48(0.20-1.3)
菓子パイ5.9(0.37-7.3)0.58(0.15-4.6)0.20(0.09-0.62)
半生ケーキ2.4(0.17-3.0)0.17(0.10-1.1)0.13(0.12-1.5)

中央値:データを大きさ順に並べたときにちょうど中央にある数値
 
参考文献
>>トランス脂肪酸に関する情報:消費者庁
>>平成18年度・19年度調査結果 (穀類加工品、豆類加工品、肉類、乳類、油脂類、菓子類、調味料・香辛料類):農林水産省
>>平成26・27年度調査結果 (穀類加工品、乳類、油脂類、菓子類、嗜好飲料類、調味料・香辛料類、調理加工食品):農林水産省
>>令和4・5年度調査結果 (穀類加工品、油脂類、菓子類、調味料・香辛料類)
 
 

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