新型コロナウイルス COVID-19 PCR検査のプール法について

2021年の節分は2月2日らしい。地球の公転周期の関係で124年ぶりの珍しいイレギュラーとの事。

イレギュラーと言えば、コロナ禍では多くのイレギュラーに直面した。飲食店の時短営業、学校の臨時休校、リモートワークやリモート授業等。1月には2回目の緊急事態宣言下でも大学入学共通テストが実施され53万5,245人が2日間で一斉に試験を受けた事になる。ウイルスは宿主の「人」が動く事で感染が拡大拡散していく事が知られているが、人が動かないと経済活動に大きなダメージが出てしまう。このような「痛し痒し」な議論が連日垂れ流されているが、新規感染者数は増加する一方である。

そんな中、厚生労働省から新型コロナの「病原体検査の指針(第3版)」が1月22日に出された。初版や第2版との大きな違いは、無症状感染者に対する検査の有効性が明文化されていることです。「感染拡大防止の視点から無症状者に対して検査を実施すること」および「「プール方式」でより多くのヒトを定期的に検査すること」という内容が目を引いた。

指針の中では、「プール方式」について以下の様な記載があったので抜粋する。

「本研究報告では、プール化検体数10より5において一定条件下において有効な成果が得られた。また、諸外国の例においては2~10程度のプール化の実施が認められる。偽陰性をなるべく低く抑える観点からは、プール化検体数5を基本としての実施を推奨する。今回の研究報告においては唾液と鼻咽頭による検体が使用されたが、唾液により良好な結果が得られた。」

 

つまり、要約すると

「5人の検体(唾液)をそれぞれプールして1検体としてPCR検査する事は、検査精度に支障を与えない」
「それにより多くの検体を検査する事ができる」
という事である。

 

また「インフルエンザ流行期には可及的に季節性インフルエンザとCOVID-19 の両方の検査を行うことを推奨する。また、重症化の兆候があり緊急性を要すると考えられる患者においては、COVID-19 を含めた複数の病原体の迅速検査を行い最適な診療を早い段階から可能とすることを考慮する(日本感染症学会.「多項目遺伝子関連検査指針」参照)」とインフルエンザとの類症鑑別を勧める文言もある。
難しい文章を記載したが、2行でまとめると以下のようになる。

「無症状者も含めプール方式も活用し、より広く網をかけ『面で検査する』ことで感染拡大防止に努め、冬季にはインフルエンザとの判別もしましょう!」
という事と理解した。何より、自民党が率先して全党員や全職員のPCR検査を実施していた事からそれが強く伺える。

 

気付けばもう節分、冬から春に季節が分かれる節目であるが、新型コロナに関してはまだまだ春の気配は感じられない。

農畜産営業部 山田

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