賞味期限の決め方とは?安全係数まで分かりやすく解説

食品を選ぶ際、必ず目にする「賞味期限」。しかし、その決め方について詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。近年、食品ロスへの関心が高まる中で、期限表示に関する知識は消費者にとって非常に重要です。この記事では、賞味期限の決め方について、検査方法から安全係数、期限切れ食品の取り扱いまで、わかりやすく解説します。
 

目次

賞味期限を決めるための検査とは?

賞味期限と消費期限は、食品の安全と品質を保証するために、科学的な根拠に基づいて設定されます。これらの期限は、食品の種類や特性、保存条件などを考慮し、消費者が安全に食品を摂取できるように定められています。
 
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官能評価|品質を五感で評価する検査

食品を五感で評価するコツとしては、それぞれの感覚を研ぎ澄ませ、客観的に評価することです。以下に、五感(視覚、嗅覚、味覚、触覚、聴覚)ごとの評価のポイントと、より深く評価するためのコツをご紹介します。
 

1. 視覚:見た目の印象を捉える

1)食品の色は、新鮮さや熟度、調理状態を示す重要な指標となります。
2)自然な色合いか、着色料が使われていないかなどを確認します。
3)食品の形状は、品質や調理技術を反映します。
4)均一な形状か、崩れていないかなどを確認します。
5)食品の光沢は、新鮮さや水分含有量を示します。
6)自然な光沢か、油っぽすぎないかなどを確認します。
 

2. 嗅覚:香りの情報を読み取る

1)食品の香りは、味覚と密接に関係し、食欲を刺激します。
2)新鮮な香りか、不快な臭いがないかなどを確認します。
3)香りの質は、食品の風味を大きく左右します。
4)香の強度を確認します。
 

3. 味覚:味の要素を分析する

1)甘味、塩味、酸味、苦味、うま味のバランスを評価します。
2)それぞれの味が強すぎないか、弱すぎないかなどを確認します。
3)香りと味の調和、後味なども含めて評価します。
4)口に入れた時の舌触りや歯ごたえも味覚に大きく影響します。
5)やわらかい、かたい、ジューシー、パサパサなど、具体的な言葉で表現します。
 

4. 触覚

1)食品の温度は、味覚に影響を与えます。
2)適切な温度で提供されているかを確認します。
3)食品の硬さ、柔らかさ、滑らかさなどを評価します。
4)口に入れた時の感触を言葉で表現します。
5)水分量は、食品のジューシーさやパサつき具合を左右します。
6)適度な水分が含まれているかなどを確認します。
 

5. 聴覚:音から情報を得る

1)食品を噛むときの音は、食感や鮮度を示すことがあります。
2)パリパリ、サクサク、シャキシャキなど、具体的な言葉で表現します。
3)調理中の音も食欲をそそる要素です。
5)揚げ物の音、焼ける音、沸騰する音など、音から想像される食品の状態を評価します。
これらのコツを参考に、五感を研ぎ澄ませて食品を評価します。
 

理化学検査|成分変化を科学的に測定する検査

食品衛生の国際基準に従い、微生物試験法も国際整合性が求められています。コーデックス基準では、ISO法または妥当性確認済みの試験法が必須となります。
 

食品の基準適合性を判断する検査と公定法

基準適合性を判断する検査では、公定法(告示法、通知法)を採用します。公定法は培養法を基本とし、各検査室で手順書(SOP)を作成する必要があります。しかし、食中毒事例の原因究明は、基準適合性判断とは異なり、迅速な原因微生物の確保が優先されます。そのため、試験法は柔軟に対応する必要があります。
 

自主検査における迅速・簡便法

自主検査では、迅速・簡便な検査法が実用的です。妥当性確認を受けた試験法を選ぶことで、目的にあった精度の高い検査が可能となります。また、公定法のない微生物の検査でも、妥当性の確認された試験法を採用することが重要となります。
 

一般的な検査項目

1)一般生菌数

  • 食品全体の微生物汚染度を示す指標です。
  • 食品の衛生状態や保存状態を評価するために用いられます。
  • 2)大腸菌群・大腸菌

  • 糞便汚染の指標となる細菌で、食品の衛生管理状況を把握するために行います。
  • 3)黄色ブドウ球菌

  • 食中毒の原因となる細菌です。特に加熱不十分な食品や、調理後の食品の温度管理が適切に行われていたかを判断します。
  • 4)サルモネラ

  • 食中毒の原因となる代表的な細菌です。食肉や卵などの動物性食品で汚染が顕著になります。
  • 5)腸炎ビブリオ

  • 魚介類を原因とする食中毒菌で、生鮮魚介類や加熱不十分な魚介類加工品で顕著に検出されます。
  • 6)腸管出血性大腸菌(O157など)

  • 重篤な食中毒を引き起こす可能性のある細菌で、特に生食用食肉や生野菜で注意が必要です。
  • 7)リステリア・モノサイトゲネス

  • 低温でも増殖する細菌で、冷蔵保存される食品で注意が必要です。
  • 8)セレウス菌 ・バチルス菌(納豆菌など)

  • 土壌などに生息している細菌で、米や麺などの炭水化物食品で汚染が顕著となります。

    9)カビ・酵母

  • 食品の変敗や品質劣化の原因となる微生物で、保存状態が悪い食品で注意が必要です。
  • 10)ノロウイルス

  • 二枚貝などを中心に汚染が激しく食中毒の原因となります。
  •  

    検査項目の選択

    1)生鮮食品、加熱済み食品、加工食品など、食品の種類によってリスクとなる微生物が異なるため種類ごとの検討が必要となります。
    2)食品の安全性確認、品質管理、賞味期限設定など、目的に応じた検査項目を選択します。
    3)リスク評価は、過去の食中毒事例や原材料のリスクなどを考慮し、重点的に検査すべき項目を決定します。
     

    その他

    1)食品衛生法では、食品の種類ごとに微生物規格基準が定められています。
    2)食品事業者は、これらの基準に従って適切な検査を実施する必要があります。
    3)検査項目等については微生物検査においてISO認定を受けている専門の検査機関に相談することをおすすめします。
     

    賞味期限の決め方|食品の種類別ポイント

    賞味期限は、主に品質の劣化が比較的緩やかな食品に表示され、「美味しく食べられる期限」を示します。この期限は、食品の風味、色、香り、食感などが著しく損なわれない期間を科学的に評価し、設定されます。
     

    生鮮食品|鮮度と安全性のバランス

    魚介類

    1)目が澄んでいて、濁りがないものを選びましょう。また、目が白っぽいものや、黒ずんでいるものは避けましょう。
    2)身にハリと弾力があり、みずみずしく光沢があるものが新鮮と判断されま。
    3)身が柔らかく、ドリップ(水分)が出ているものは鮮度が落ちている可能性があります。
    4)えらの色が鮮やかな赤色をしているものが新鮮と思われます。
    5)えらが変色しているものは避けましょう。
    6)生臭いにおいが強いものは避けましょう。微生物の繁殖が疑われます。
     

    肉類

    1)牛肉は鮮やかな赤色、豚肉はピンク色、鶏肉はピンク色から薄い黄色が新鮮と思われます。
    2)色がくすんでいたり、変色しているものは避けましょう。
    3)身にハリと弾力があり、ドリップが出ていないものが新鮮と思われます。
    4)脂肪が白く、光沢があるものが良いとされます。
    5)生臭いにおいや、異臭がする場合は避けましょう。微生汚染が考えられます。
     

    野菜・果物

    1)色が鮮やかで、ツヤがあるものを選びましょう。
    2)色がくすんでいたり、変色しているものは避けましょう。
    3)ハリがあり、ずっしりと重みがあるものを選びましょう。
    4)柔らかくなっていたり、軽すぎるものは避けましょう。
    5)ヘタが緑色で新鮮なもの、切り口がみずみずしいものを選びましょう。
    6)ヘタが枯れていたり、切り口が乾燥しているものは避けましょう。
     

    1)卵殻にヒビや割れがないものを選びましょう。
    2)割った時に黄身が盛り上がり、白身にコシがあるものを選びましょう。
     

    その他

    1)購入する際は、消費期限や賞味期限を必ず確認しましょう。
    2)冷蔵・冷凍が必要な食品は、表示通りに保管されているものを選びましょう。
    3)パックにドリップが溜まっているものは避けましょう。
    4)食品の種類によって微生物汚染の基準値が取り決められています。事業者様にあっては取扱い食品ごとに保存安定性試験を実施し消費期限の設定をすることをお勧めします。
     
    これらのポイントを参考に、新鮮な生鮮食品を選び、美味しく安全に食事を楽しんでください。
     

    加工食品|品質変化を考慮した期限設定

    加工食品の消費期限設定は、食品の安全性を確保し、消費者に適切な情報を提供するために非常に重要となります。以下に、消費期限設定に関する重要なポイントをまとめました。
     

    消費期限と賞味期限の違い

    消費期限

  • 定められた方法で保存した場合に、安全に食べられる期限を示します。
  • 弁当、ケーキ、生菓子など、品質の劣化が早い食品に表示されます。
  • 消費期限を過ぎた食品は、食べないようにしましょう。
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    賞味期限

  • 定められた方法で保存した場合に、おいしく食べられる期限を示します。
  • スナック菓子、缶詰、ペットボトル飲料など、品質の劣化が比較的遅い食品に表示されます。
  • 賞味期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
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    消費期限設定の基準

  • 食品衛生法に基づき、事業者が科学的・合理的な根拠に基づいて設定する必要があります。
  • 食品の特性(水分量、pH、原材料など)
  • 品質変化の要因(微生物、化学変化、物理変化など)
  • 製造・加工時の衛生管理
  • 容器包装の形態
  • 保存条件(温度、湿度など)
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    事業者は、微生物試験、理化学試験、官能試験などを実施し、安全性を確認する必要があります。

  • 消費期限は、「年月日」まで表示する必要があります。
  • 賞味期限は、製造日から3か月以内の場合は「年月日」、3か月を超える場合は「年月」で表示できます。
  • 保存方法も併せて表示する必要があります。
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    消費期限に関する注意点

  • 消費期限は、未開封の状態で、表示された保存方法を守って保存した場合の期限です。
  • 開封後は、期限に関わらず早めに消費しましょう。
  • 消費期限が過ぎた食品は、外観やにおいに異常がなくても、食べないようにしましょう。
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    賞味期限を決める安全係数とは?

    消費期限や賞味期限を設定する際に、食品の安全性を確保するために用いられる1未満の係数なのですが、昔は0.7位であったものが最近では食品ロスの問題もあり1に近づいてきています。特に保存期間の長い食品については 0.9位が目安です。
    食品の品質のばらつきや保存環境の変動などを考慮したもので、試験で得られた期限よりも短い期限を設定するための係数です。
     

    安全係数の意味と重要性

    食品の安全性を確保するため製造時の品質や保管条件のわずかな変動を考慮し、安全な期限を設定するためのもので、品質毎のばらつきに対応するためには重要な係数です。個々の製品の品質にはばらつきがあるため、安全係数をかけることで、ばらつきに対応した期限を設定できます。また、消費者はさまざまな環境で食品を保存するため、安全係数をかけることで、保存環境の変動に対応した期限を設定できます。
     

    安全係数の設定方法と注意点

    安全係数は、食品の種類や特性、製造方法、保存条件などによって異なります。一般的には、0.7~0.8程度に設定されることが多いのですが、品質が安定している食品では0.8以上、お刺身などの傷みやすい食品では0.7以下に設定されます。
    食品事業者は、科学的根拠に基づいて適切な安全係数を設定する必要があります。
     

    賞味期限切れの食品はいつまで食べられる?

    賞味期限が切れた食品は、必ずしも食べられなくなるわけではありません。しかし、品質が劣化している可能性があり、注意が必要です。
    賞味期限切れの食品を食べる際の注意点としては、見た目、臭いの確認をしてください。変色、異臭、カビの発生など、異常が見られる場合は食べるのを避けてください。
    また、加熱することで、食中毒のリスクを減らすことができます。特に、肉や魚などの生鮮食品は、十分に加熱してから食べるようにしましょう。
    なお、賞味期限切れの食品を食べる場合は、自己責任で判断する必要があります。体調に不安がある場合は、食べるのを控えた方が良いでしょう。
    食品の種類によっても判断が違います。スナック菓子、缶詰、レトルト食品は、比較的日持ちするため、賞味期限が切れても数日から数週間程度は食べられる場合があります。
    また、牛乳、ヨーグルト、豆腐などは、品質が劣化しやすいため、賞味期限が切れたらできるだけ早く食べるようにしましょう。
    生鮮食品(肉、魚、野菜)は、賞味期限(消費期限)が切れたものは、安全のため食べない方が良いでしょう。
    なお、食品ロス削減のために賞味期限と消費期限の違いを正しく理解し、食品を無駄にしないようにしましょう。賞味期限が近い食品から優先的に消費するようにしましょう。
     

    期限切れ食品のリスクと判断基準

    期限切れ食品を食べるリスクは、食品の種類や期限切れからの経過時間、保存状態などによって異なります。主なリスクは以下の通りです。
     

    1. 食中毒のリスクとしては、細菌やカビなどの微生物が繁殖している場合であり、食中毒を引き起こす可能性が高くなります。特に、肉、魚、卵、乳製品などの生鮮食品や、水分が多い食品は、食中毒のリスクが高まります。
     
    2. 品質劣化による健康リスクとしては、時間経過とともに酸化や変質が進み、有害な物質が生成されることがあり、特に、油分の多い食品や、ビタミンなどの栄養素が豊富な食品は、品質劣化が進みやすい傾向があります。
     
    1)品質劣化が進んだ食品を摂取すると、消化不良やアレルギー反応などを引き起こす可能性があります。
    2)期限切れの食品は、ビタミンやミネラルなどの栄養素が減少していることがあります。特に、野菜や果物などの生鮮食品は、時間経過とともに栄養価が低下しやすくなります。栄養価が低下した食品を摂取したら、十分な栄養を摂取できない可能性があります。
     
    4.食品の種類別のリスクとしては、生鮮食品(肉、魚、卵、乳製品など)は、特に食中毒のリスクが非常に高くなります。食べない事が重要です。
     
    1)加工食品(缶詰、レトルト食品、スナック菓子など)は、賞味期限切れであっても、すぐに健康被害が出る可能性は低いですが、品質劣化やカビ毒などの食中毒リスクがあります。
    2)野菜、果物は、栄養価が低下しているだけでなく、腐敗が進んでいる場合があり、食中毒のリスクがあります。
    期限切れ食品を食べる際は、上記のリスクを十分に理解し、自己責任で判断するようにしてください。

     

    家庭での食品保存と期限管理のコツ

    家庭で食品を保存する際には、適切な温度管理や湿度管理が重要です。
    家庭での食品保管は、食品の鮮度を保ち、食中毒のリスクを減らすために非常に重要です。食品の種類ごとに適切な保管方法を理解し、実践することで、食品をより長く安全に楽しむことができます。
     
    1)冷蔵保管のコツは、冷蔵庫の温度管理です。庫内の温度は、10℃以下に保つことが重要です。
    食品の詰めすぎに注意し、庫内の容量の7割程度を目安に保管しましょう。また、肉や魚などの生鮮食品は、冷蔵室の奥やチルド室など、低温になる場所に保管します。野菜や果物は、野菜室に保管します。ドアポケットは温度変化が大きいため、卵や調味料など、比較的傷みにくい食品を保管しましょう。
    また、ラップや密閉容器に入れて保管することで、乾燥や臭い移りを防ぎます。特に、臭いの強い食品は、しっかりと密閉しましょう。
     
    2)冷凍保管のコツとして、冷凍する際は、急速冷凍することで、品質の劣化を抑えることができます。冷凍庫の急速冷凍機能や、金属製のバットなどを利用しましょう。
    食品は、1回分ずつ小分けにして冷凍することで、使いやすくなり、解凍時の品質劣化も防ぎます。
    冷凍する場合も、食品をラップや密閉容器に入れて、乾燥や臭い移りを防ぎます。
    冷凍庫の温度は-18℃以下に保つようにしましょう。
     
    3)常温保管のコツは、直射日光や高温多湿を避けて、風通しの良い場所に保管します。
    開封後の食品は、密閉容器や保存袋に入れて、虫や湿気から守り、根菜類などは、新聞紙に包んで冷暗所で保管すると長持ちします。ジャガイモや玉ねぎは、風通しの良い場所で、ネットなどに入れて吊るして保管すると良いでしょう。
     
    4)食品の種類別保管のコツとして肉・魚ですが、購入後、すぐに冷蔵庫または冷凍庫に入れましょう。
    ドリップはキッチンペーパーで拭き取り、ラップで包んで保管してください。
    野菜は、種類によって適切な保存方法が異なります。葉物野菜は、湿らせた新聞紙に包んで冷蔵庫に保管します。果物は、熟度によって常温または冷蔵で保管します。卵は、購入後、パックのまま冷蔵庫に保管します。
    殻にヒビが入った卵は、加熱調理して早めに消費しましょう。
     
    5)開封後の食品は、期限に関わらず早めに消費しましょう。開封後は、冷蔵庫で保管し、密閉容器に入れるか、ラップでしっかりと包んで保管しましょう。
     
    これらのコツを参考に、食品を適切に保管し、安全で美味しい食生活を送りましょう。
     

    ISO17025基準と食品検査の関係

    食品の検査において、ISO基準は必須ではありませんが、国際的な信頼性を確保するために非常に重要な役割を果たします。以下に、ISO基準と食品検査の関係について詳しく説明します。
     

    ISO基準とは

    1)ISO(国際標準化機構)は、製品、サービス、システムなどの品質、安全性、効率性を高めるための国際規格を開発・発行する機関です。
    2)食品検査に関連する主なISO基準として、ISO/IEC 17025(試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項)があります。
     

    ISO/IEC 17025の重要性

    1)ISO/IEC 17025は、試験所が技術的に適格であり、信頼性の高い結果を生み出す能力があることを証明するための国際規格です。
    2)この規格の認定を取得することで、試験所の技術能力や品質管理体制が国際的に認められ、検査結果の信頼性が向上します。
    3)特に、食品の輸出入に関わる場合、ISO/IEC 17025認定を受けた試験所の検査結果が求められることが増えてきています。
     

    食品検査におけるISO基準の適用

    1)食品検査機関がISO/IEC 17025の認定を取得することは任意ですが、取得することで以下のような信頼が得られます。

  • 検査結果の国際的な信頼性の向上
  • 品質管理体制の強化
  • 顧客からの信頼獲得
  • 輸出入業務の円滑化
  •  
    食品衛生法などの国内法規制に基づいて食品検査を行う場合、ISO基準の適用は必須ではありません。しかし、ISO基準を適用することで、より高い品質管理体制を構築し、安全な食品の提供に貢献できます。
     
    1)食品検査において、ISO基準は必須ではありませんが、国際的な信頼性を確保するために有効な手段です。
    2)特に、ISO/IEC 17025は、試験所の技術能力と品質管理体制を国際的に証明するための重要な規格です。
    3)食品の安全性を確保し、消費者の信頼を得るために、ISO基準の導入を検討する食品検査機関が増えています。
     

    細菌検査|微生物検査の信頼性 食品の保存安定性について

    食品衛生の国際基準に従い、微生物試験法も国際整合性が求められています。コーデックス基準では、ISO法または妥当性確認済みの試験法は必須です。基準適合性を判断する検査では、公定法(告示法、通知法)を採用します。公定法は培養法を基本とし、各検査室で手順書(SOP)を作成する必要があります。
    昨今、何の保証もなく、なんの根拠もなく、精度管理も実施されないと思われる微生物検査(細菌検査)を行っている方々が見受けられます。ただ微生物検査を実施すればとお考えでしょうが、信頼のおけるデータでなければ現状把握も、業務改善もできません。折角行ったデータを無駄にさせないためにも信頼される検査機関をお選びください。ISO17025取得とあったとしても微生物検査で取得していなければ何の意味もありません。しっかり確認しましょう。しかし、食中毒事例の原因究明ともなると、基準適合性判断とは異なり、迅速な原因微生物の確保が優先されます。そのため、試験法は柔軟に対応する必要があります。
     

    自主検査における迅速・簡便法

    自主検査では、迅速・簡便な検査法が実用的です。妥当性確認を行った試験法を選ぶことで、目的にあった精度の高い検査が可能となります。また、公定法のない微生物の検査でも、妥当性の確認された試験法を採用することが重要となります。
     
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