【異物検査】チュウゴクアミガサハゴロモ-虫の同定トレーニング105
※こちらのコラムには虫の写真があります。苦手な方はブラウザバックをおすすめします。
会社の近くで虫が採取できたので、前回に引き続き同定を行っていきたいと思います。
今回、同定してみた虫はこちら▼


観察された特徴からカメムシ目ハゴロモ科チュウゴクアミガサハゴロモ推察されます。
チュウゴクアミガサハゴロモは体長14~15mm、体色は茶褐色や鉄さび色、前翅前縁中央部に三角形の白斑が特徴です。
中国大陸原産の外来種で農作物被害が各県から報告されております。
被害の特徴として、
- 広食性で、特にバラ科、ブナ科、クワ科の植物の加害が報告されている
- 樹皮を剥がして産卵するため、枝が損傷し伸長抑制や枯死を引き起こす
- 成虫と幼虫が集団で枝を吸汁するため、排泄物によりすす病が発生
現時点では本種に使用できる薬剤がないため、耕種的・物理的防除に努めるしかありません。
詳しい防除対策が各県のホームページ等で紹介されておりますのでご確認ください。
弊社の異物検査では虫の種類の特定やカタラーゼ試験による混入のタイミング(加熱の有無)の推定が可能となっております。その他、異物の種類に応じた検査も行っております。
是非、ご利用ください。
参考資料
>>令和6年度 病害虫発生予察特殊報 第2号(チュウゴクアミガサハゴロモ)-群馬県
>>チュウゴクアミガサハゴロモの確認について-千葉県
>>特殊報「チュウゴクアミガサハゴロモの発生について」-埼玉県
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