ライノウイルス感染症とは
ライノウイルス感染症といわれるとピンと来ないかもしれませんが、大人でもよく見られる「鼻かぜ」のことを指します。ウイルスが原因で発症する風邪の半分近くがライノウイルスによって引き起こされるとされ、大人・子どもを問わず発症する感染症です。
風邪のウイルス性原因
ウイルス 年間症例数の推定割合
ライノウイルス 30~50%
コロナウイルス 10~15%
インフルエンザウイルス 5~15%
RSウイルス 5%
パラインフルエンザウイルス 5%
アデノウイルス 5%未満
エンテロウイルス 5%未満
メタニューモウイルス 不明
不明 20~30%
ライノウイルスの流行状況
国立健康危機管理研究機構の病原体検出情報速報グラフは、ライノウイルスの週別分離・検出報告数を2025年・2026年のデータへ更新しています。ライノウイルスは1年を通して検出されますが、特に春と秋に活動が高まる傾向があります。
速報値には後から追加・変更・削除される報告もあるため、最新状況は公式ページで確認してください。
国立健康危機管理研究機構「IASR 速報グラフ ウイルスその他」

ライノウイルスの症状・潜伏期間
潜伏期間は2~4日で、鼻詰まり、鼻水、くしゃみ、喉の痛みなどがみられ、まれに発熱することもあります。ほとんどは1週間ほどで回復しますが、長引く場合には気管支炎や肺炎などに移行する可能性があります。また、喘息を悪化させる原因となることもあるため注意が必要です。
ライノウイルスの感染経路
手でウイルスに触れた後、その手で鼻や目を触ることで感染する「接触感染」と、くしゃみや咳で生じた飛沫を吸い込む「飛沫感染」が主な感染経路とされています。集団生活や人が多く集まる施設などでは、感染リスクが高まると考えられます。
なぜ何度も風邪をひいてしまうのか?
ライノウイルスには100種類以上の型があります。一度ある型のライノウイルスに感染すると、その型に対する免疫を獲得するとされていますが、すべての型に対する免疫ができるわけではありません。
そのため、以前とは別の型に感染する可能性があり、生涯を通して何度もライノウイルスによる風邪をひくことがあります。これが「風邪を何度もひく」理由の一つです。
ライノウイルスの治療・回復の目安
ライノウイルスに対する特効薬はないため、鼻水や喉の痛みなどを和らげる対症療法が中心となります。多くは1週間ほどで回復しますが、症状が長引く場合や呼吸が苦しい場合、基礎疾患がある場合などは医療機関への相談を検討してください。
ライノウイルスの予防
100種類以上の型があるライノウイルスには、有効なワクチンや予防薬がありません。また、エンベロープを持たないウイルスであり、アルコール消毒が効きにくいとされています。
予防の基本は、石けんと流水による手洗い、うがい、こまめな換気です。ウイルスが付着した手で目・鼻・口に触れないことや、咳やくしゃみをするときに口と鼻を覆うことも意識しましょう。
ライノウイルスを使用したウイルス不活化試験を実施
食環境衛生研究所では、ライノウイルスを使用したウイルス不活化試験を実施しています。多種多様な検体に対応可能で、求める効果やご予算に応じて最適な試験内容をご提案します。
ウイルス不活化試験のページはこちら
ウイルス不活化試験に関するお問い合わせはこちら