ライノウイルスとは?症状や感染経路など解説!

ライノウイルスは1年を通して感染者が見られる身近なウイルスですが、特に秋(9月~)と春(3月~5月)に流行が強まります。今年は春(4月)に感染者数が急増しましたが、緩やかに感染者数は減少し、今は感染が落ち着いている状況です。しかし、2024年9月以降のグラフから今年も秋(9月)から再び感染者数が増加することが予想されるので、注意が必要です。
 

《週別診断名別Rhinovirus分離・検出報告数 2024&2025年(2024年1月~2025年8月28日)》

 


 

ライノウイルス感染症とは

ライノウイルス感染症といわれるとピンと来ないかもしれませんが、大人でもよく見られる「鼻かぜ」のことを指します。ウイルスが原因で発症する風邪の半分近くの割合がライノウイルスによって引き起こされます。大人子供関係なく発症する感染症です。
 
《風邪のウイルス性原因》

ウイルス年間症例数の推定割合
ライノウイルス30~50%
コロナウイルス10~15%
インフルエンザウイルス5~15%
RSウイルス5%
パラインフルエンザウイルス5%
アデノウイルス<5%
エンテロウイルス<5%
メタニューモウイルス不明
不明20~30%

 

ライノウイルスの症状

潜伏期間2~4日で、鼻詰まり、鼻水、くしゃみ、喉の痛み、稀には発熱がみられます。ほとんどが1週間ほどで回復しますが、長引く場合には、気管支炎、肺炎等に移行していく可能性があり、喘息悪化の最大の原因ともされているため、注意が必要です。
 

ライノウイルスの感染経路

手でウイルスに接触後、その手で鼻や目を触ることで感染する「接触感染」と、くしゃみや咳で飛沫したウイルスを吸い込む「飛沫感染」が主な感染経路とされています。集団生活や人が多く集まる施設等では感染リスクが上昇することが考えられます。
 

ライノウイルス治療

ウイルスに対する有効な薬がないため、鼻水の軽減やのどの痛みの緩和等を目的とした「対症治療法」となります。
 

ライノウイルスの予防

血清型が100以上あるといわれるライノウイルスは有効なワクチンや予防薬はなく、さらにアルコール消毒も効きにくいという厄介なウイルスです。そのため石鹸による手洗い、うがいを徹底することとこまめな換気が有力な予防法とされます。
 

ライノウイルスを使用したウイルス不活化試験を実施

ライノウイルスを使用したウイルス不活化試験を実施しております。多種多様な検体に対して対応が可能です。求める効果やご予算に応じて最適な試験内容をご提案いたします。
 
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参考ページ

>>国立感染症研究所 病原微生物検出情報はこちら
>>ELSEVIER Seminar The common cold, Terho Heikkinen, Asko Jarvinenはこちら
 

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