プラジクアンテルについて解説!

食環境衛生研究所では、動物用医薬品「プラジクアンテル」の残留検査を行っています。
前回と今回の2回にわたり、プラジクアンテルについての紹介をしてきます。
 
前回はプラジクアンテルについての用途や構造、残留基準値についての説明でした。
今回は、分析法や許容一日摂取量(ADI)評価についての説明を行います。
 

プラジクアンテルの分析方法

試料にアセトニトリルを加え、細砕と遠心分離等を行い抽出する。その後オクタデシルシリル化シリカゲルカラムミニカラムとシリカゲルミニカラムで精製した後、LC-MS/MSで定量及び確認する方法である。
 

許容一日摂取量(ADI)評価

食品安全基本法(平成15 法律第48 号)第24 条第1項第1号の規定に基づき、平成18年4月21日付け厚生労働省発食安第0421003号及び平成18年7月18日付け厚生労働省発食安第0718023号により、食品安全委員会委員長あて意見を求めたプラジクアンテルに係る食品健康影響評価について、食品安全委員会において、以下のとおり評価されています。
 
プラジクアンテルについては、遺伝毒性発がん性を示さないと考えられることから、ADIを設定することが可能である。 被験物質投与に関連して最も低い用量で毒性学的影響が認められたと考えられる指標は、ウサギ催奇形性試験100 mg/kg 体重/日で認められた母動物の摂餌量及び体重増加量への影響であり、NOAELは30 mg/kg 体重/日であった。ウサギ催奇形性試験では催奇形性は認められていないことから、NOAEL30 mg/kg 体重/日を安全係数100(種差10、個体差10)で除して、ADI は0.30 mg/kg 体重/日となる。
 
プラジカンテル(プラジクアンテル)はヒト臨床における使用歴があり、肝臓影響についてはいくつかの肝酵素の臨床検査値の異常変動がまれ(0.1-5 %未満)に認められる場合があると報告されている。ヒト臨床上の1 日投与量は20-40 mg/kg 体重であるが、代謝・排泄は速やかで、この臨床用量の投与においても24 時間以内に90 %以上が排泄され、特定組織に対する蓄積性は認められないことが知られている。以上のことから、プラジクアンテルの残留基準を設定するに際してのADI としては、ウサギ催奇形性試験の知見に基づき、0.30mg/kg体重/日と設定することが適当であると考えられる。
 
プラジクアンテル 0.30 mg/kg体重/日
 

NOAEL(無毒性量)とは?
多くの動物実験の結果、健康にまったく悪影響が出なかった量。
(長時間食べ続けた場合の影響や、妊娠中の胎児への影響についても試験を実施)

 

ADI(一日摂取許容量)とは?
人が、毎日、一生涯、食べ続けても健康に悪影響がでないと考えられる量。
ADI=NOEL÷安全係数(SF)

 

プラジクアンテル検査の詳細

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参考文献
・プラジクアンテル 厚生労働省
・食品に残留する農薬、飼料添加物又は動物用医薬品の成分である物質の試験法 厚生労働省
・一日摂取許容量(ADI)とは? 食品安全委員会
 
以上、プラジクアンテルに関してのご紹介でした。
食環境衛生研究所ではプラジクアンテルの残留動物用医薬品検査を承っております。
ご依頼やご相談などお気軽にお問合せください。
 
 

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