栄養成分表示について④~0(ゼロ)だけど0じゃない!?~|改めて学ぼう

食品の栄養成分表示ラベルを見てみると、脂質が0 gと書いてあったり、食塩相当量が0 gと書いてあったりするものを時々見かけます。
実はこの0(ゼロ)、必ずしも「全く含まれていない」という訳ではない、ということをご存じでしたか?
今回のコラムでは、栄養成分表示に関わる「0(ゼロ)と表示できる基準」についてお話したいと思います。
 

「0」と表示できる基準

食品表示基準別表第9によると、「0と表示できる基準」が以下の項目で定められています。
 
~0と表示できる基準(食品表示基準別表第9より抜粋)~
 

該当栄養成分0と表示できる量
たんぱく質0.5g
脂質0.5g
飽和脂肪酸0.1g
コレステロール5mg
炭水化物0.5g
糖質0.5g
糖類
(単糖類または二糖類であって、糖アルコールでないものに限る)
0.5g
ナトリウム5mg
熱量5kcal

 
食品100gあたり(一般に飲用に供する液状の食品では100 mlあたり)、該当する栄養成分の量が上記の基準値未満の場合には、0と表示することができます。
つまり、各種栄養成分が微量に含まれていたとしても、基準値未満であれば0と表示することができるのです。
このように栄養成分表示値=実測値とは言えない場合もあるため、場合によっては注意が必要です。
なお、含有量が0の場合でも表示事項自体を省略することはできません。
 
※補足(ナトリウムが5 mg(基準値以上)の場合)
ナトリウムから栄養成分表示項目である食塩相当量への換算式は「食塩相当量(g)=ナトリウム(mg)×2.54÷1000」となり、ナトリウムが5 mgでの食塩相当量は「0.0127 g」となります。
食塩相当量の最小表示の位は、小数第1位であるため、「0.0 g」と表示しそうになりますが、この場合は「0と表示できることができる量」以上含まれているため、0.0gと表示することはできません。
そのため、食品単位100g 当たりの量で表示する場合は、有効数字1桁以上表示することとなり、「0.01g」、「0.013g」又は「0.0127g」と表示します。
 
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過去コラム

>>栄養成分表示について①~栄養成分表示の内容~|改めて学ぼう
>>栄養成分表示について②~栄養成分表示の対象~|改めて学ぼう
>>栄養成分表示について③~強調表示とは?~|改めて学ぼう
 

参考文献

>>栄養成分表示及び栄養強調表示とは(食品表示基準):消費者庁
>>食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン:消費者庁
 

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