【今年も流行?】マイコプラズマ肺炎について解説

昨年、過去最大級の流行となったマイコプラズマ肺炎ですが、今年の感染状況の推移(1医療機関あたり)が現時点で昨年と同様の傾向となっています。また、群馬県は現在全国2位の感染者数となっています。
 

1医療機関あたりの感染者数および前週比の増減(2025年第36週 (9月1日~9月7日))

1医療機関あたりの感染者数および前週比の増減(2025年第36週 (9月1日~9月7日))
 

1医療機関あたりの感染状況の推移(全国)

1医療機関あたりの感染状況の推移(全国)
 

マイコプラズマ肺炎とは

「肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)」という細菌の感染によっておこる呼吸器感染症で、小児や若い人の肺炎の原因として挙げられます。マイコプラズマ肺炎は1年を通じて確認され、秋冬に増加する傾向があります。
 

症状

発熱や全身の倦怠感、頭痛、咳などの症状がみられます。咳は熱が下がった後も3~4週間の長期にわたって続くのが特徴です。感染者の多くは気管支炎程度の軽い症状で済みますが、肺炎を引き起こして重症化する場合もあります。また、感染者の5~10%未満で、中耳炎、胸膜炎、心筋炎、髄膜炎などの合併症を併発することもあります。
 

感染経路

咳による飛沫感染や、接触感染とされています。感染してから発症するまでの潜伏期間は長く、2~3週間くらいとされています。
 

治療

重症化した場合には入院して治療が行われます。マクロライド系などの抗菌薬で治療され、マクロライド系抗菌薬が効かない「耐性菌」に感染した場合は他の抗菌薬で治療します。
 

予防

保育施設、幼稚園、学校などの閉鎖施設内や家庭などでの感染伝播はみられるものの、短時間の曝露による感染拡大はそれほど多くありません。濃厚接触により感染することが多いと考えられています。複数人がいる室内では適度な換気を行い、外出後の手洗いをすることも大切です。咳の症状がある場合には、マスクを着用するなど“咳エチケット”を守ることを心がけましょう。
 

食環研では・・・

原因菌であるMycoplasma pneumoniaeを使用した殺菌試験を実施しております。液体サンプルや材質表面等、多様な検体に対して対応が可能です。求める効果やご予算に応じて最適な試験内容をご提案いたします。
 

 
参考ページ
>>厚生労働省 マイコプラズマ肺炎
>>NHK 感染症データと医療・健康情報 マイコプラズマ肺炎
 
 

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