嫌気性芽胞形成菌数(クロストリジア数)とは?

クロストリジウム属菌とは?

クロストリジウム属菌(Clostridium属)は、酸素があると生きられない「嫌気性菌」であり、なおかつ非常にしぶとい「芽胞(がほう)」を作るのが特徴です。
芽胞とは、厳しい環境でも長期間生き残れる“菌のカプセル状態”のようなもので、加熱や乾燥、消毒にも強いため、一度食品や器具に付着すると完全に除去するのが難しいことがあります。
 

どんな菌がいるの?

クロストリジウム属菌の中でも特に問題になるのが以下の2つです:
 

ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)

給食や作り置き料理で増殖しやすく、食中毒の原因になります。

ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)

低酸素状態の食品が原因となりやすく(真空パック、缶詰、瓶詰め、保存食品)を原因として産生された毒素を摂取することで食中毒の原因になります。
 

なぜ数を測る?

これらの菌は通常の衛生検査では見つけにくいため、「芽胞の数(クロストリジア数)」としてカウントすることで、

  • 加熱後にも生き残る菌の量
  • 工場や厨房の清潔さの程度
  • などを間接的に評価できます。
     
    特に、

  • レトルト食品
  • 冷凍食品
  • 長期保存食
  • などの検査では欠かせない指標です。
     
    嫌気性芽胞形成菌数(クロストリジア数)は、「見えない食中毒リスク」に気づくための重要なヒントです。
    検査や管理を通して、安全な食を支える“縁の下の力持ち”のような存在。
    しっかり理解して、食の安心を守っていきましょう。
     

    食環境衛生研究所では嫌気性芽胞形成菌数の検査に対応しております!

    ご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
     

    検査項目嫌気性芽胞形成菌数(クロストリジア数)
    分析方法非加熱製品は70℃ 20分間加熱処理後クロストリジア培地
    分析期間3-5 営業日
    検体必要量25g以上
    料金2,750 円

     

     
     
     

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