ノロウイルスに関連した数字

ノロウイルスに関連した数字
ノロウイルス食中毒が騒がれ始める時期になりました。そんなノロウイルスに関連した数字をいくつかご紹介させていただきます。

  1. ノロウイルスは近年新しく発見されたウイルスか?というとそうではない。発見されたのは1968年のこと。その年の冬に、アメリカのオハイオ州ノーウォークで嘔吐下痢が見られる患者の糞便から初めて発見。当初は、小型球形ウイルスやノーウォーク様ウイルスなどと呼ばれていた。
  2. 2002年、国際ウイルス命名委員会が、「ノロウイルス」と命名し、その後、日本でも2003年に、厚労省は食品衛生法の一部を改訂して、「ノロウイルス」と呼ぶようになった。
  3. 2009年からの10年間の週別ノロウイルス感染状況を確認すると、概ね44週目(10月最終週~11月第1週目頃)前後から増加が見られる。一方で52週目ごろ(12月第4週目ごろ)から一気に減少し、1月2週目ごろからやや増加が見られるも、その後は減少していく。この時期の週単位での急激な増減増傾向が毎年みられることから、ノロウイルスが感染原因の多くが人為的なものである可能性が考えられる。
  4. シャープペンの芯先2~3㎜程度量のノロウイルス感染便でも、約10万人以上を感染させる威力がある。
  5. ノロウイルスは、感染者の便1g当たり100万~10億個、吐物1g当たり約100万個存在しており、感染力が強く、10個~100個でも人への感染が成立する。 
  6. 人に感染する主なノロウイルスの種類は遺伝子配列によりGⅠ・GⅡの遺伝子群に分けられ、特に感染者数が多いGⅡでは15以上の遺伝子型(さらにその変異型)が存在するため、何度も感染することになる。
  7. 食中毒原因の80%が調理従事者由来のもので、二枚貝が原因の場合は全体の11%程度(平成28年食中毒部会資料より)。
  8. 手洗いなし時に残存数100万個だったウイルス量は、「石鹸で60秒間もみ洗い後、流水で15秒すすぎ」で数10個、「石鹸で10秒もみ洗い後、流水で15秒すすぎを2回繰り返す」で数個まで減少させられるという実験結果がある。


出典:https://www.mhlw.go.jp/file/0000105095.pdf

youtube