【PFAS】水質管理目標設定項目の検査方法(LC/MS/MS法)
前回の【PFAS】暮らしの中のQ&A(食品編)では食品に関してのQ&Aを掲載させていただきました。
今回のコラムでは水質管理目標設定項目の検査方法(LC/MS/MS法)についてご説明させていただきます。
水質管理目標設定項目の検査方法(LC/MS/MS法)
国内では2020年に環境省が水質管理目標設定項目(水道水中での検出の可能性があるなど、水質管理上留意すべき項目)として【ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)の量の和として0.00005 mg/L以下(暫定)】とし、検査方法については固相抽出-液体クロマトグラフ-質量分析法となっております。
液体クロマトグラフ-質量分析
高速液体クロマトグラフ質量分析計とは
HPLC(高速液体クロマトグラフ)の分離能力とMSMS(質量分析計)を組み合わせて分析することができる機械です。
液体クロマトグラフで色々な化合物を分離して、質量分析計で分子量や構造に関する必要な情報を集めて測定したい化合物を正確に量ることができる装置です。
PFOS・PFOAの検量線及びクロマトグラム
PFOS
PFOA
検量線とは、縦軸にシグナル(面積)、横軸に濃度として既知(測定対象物質)の濃度の液体を、濃度を変化させて測定し、得られたシグナル(面積)をグラフにしたものです。
未知(測定対象物質)の液体を測定し、得られたシグナル(面積)とグラフを比較することによって、未知の液体に含まれる測定対象物質の濃度を求める手法です。
クロマトグラムとは信号強度の時間変化を記録したチャートで、ここでは=シグナル(面積)として記録しています。
内部標準液は複雑なマトリックス中での定量をより正確に行うことができ、分析精度を向上させる手段として使われています。
次回、【PFAS】弊社の取り組みをご紹介
についてご説明させていただきます。
参考文献;
環境省ホームページ
水質基準項目と基準値(51項目) | 水質基準項目と基準値(51項目) | 環境省