微生物の培養に使用!カゼインペプトンについて詳しく知ろう
ペプトンとはなんだろう?
ペプトンとはタンパク質を酵素で消化したものの総称です。カザミノ酸のような酸で加水分解したものを含めることもあります。
皆さんは、ペプトンに沢山の種類がある事を知っていますか?
代表的なペプトン
これらのペプトンは、原料や、含まれるタンパク質のアミノ酸構成が大きく異なり、また含有する他の成分の種類・量も異なります。
今回のコラムでは、沢山種類のあるペプトンの中から、カゼインペプトンに注目してご紹介します。
カゼインペプトンとは
牛乳のカゼインを酵素(主にトリプシンやパンクレアチン)で分解して得られるペプトンの一種です。
主なカゼインペプトン(ミルク由来のペプトン)の例
例 | 使用例 | 特徴 |
---|---|---|
ペプトナイズドミルク | 乳酸菌の分離 インドール試験用の培地 | 糖類が豊富 粉末ミルクと同様のカルシウム濃度が含まれる。 トリプトファンの含有量が多い。 |
カゼイン酸加水分解物 | ビタミンやトリプトファンの微生物学的測定、抗生物質耐性試験などに用いられる。 | カゼインを酸や酵素で分解して得られるアミノ酸やペプチドの混合物 |
トリプトン | LB培地の主要成分として、大腸菌などの微生物の増殖を促進するために用いられる。 | カゼインをトリプシンで消化したペプトンで、トリプトファンを多く含み、含硫アミノ酸が少ない。 |
ラクトアルブミン加水分解物 | 主に細胞培養の培地に栄養源として添加され、アミノ酸やペプチド源として利用される。 | ラクトアルブミンを酵素で分解したもので、細胞培養の培地に栄養源として添加される。アミノ酸やペプチド源として利用され、高い溶解性が特徴。 |
食品の微生物検査依頼はこちら
食品の微生物検査ページはこちら