賞味期限について

みなさんはスーパーで肉や魚などを買うときに何に気をつけて買いますか?ほとんどの場合、「値段」と「いつまで食べられるか」ではないでしょうか?今回はそのうちの食品の賞味期限についてまとめてみました。

加工食品の期限表示の基準は厚生労働省の所管する「食品衛生法」、農林水産省の所管する「JAS法」で定められています。これまでは、2つの法の間で用語を定義する文言が若干違っていたり、「賞味期限」は「品質保持期限」と表示してもよいなど、消費者にわかりにくい点がありましたが、平成15年7月に表示基準が改正され、用語の定義が統一されました。

そもそも賞味期限とは「加工食品を包装状態のまま所定の環境(10℃以下など)においた状態で、製造者が安全性や味・風味等の品質が維持されると保証する期限を示す日時である」とされております。ここでは、衛生面(安全か)よりも品質面(おいしいか?)が重視されており、主に長期間衛生的に保存できる加工食品に用いられます。尚長期間保存できないものは、消費期限と表記され、品質面よりも衛生面が重視されます。

消費期限とは「定められた方法により保存した場合において、腐敗、変敗その他の品質劣化に伴い、安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限を示す年月日をいう」とあり、消費期限と表記される日数の基準は、製造日を含めて概ね5日以内とされております。

この2つは基本的には同じ意味で、加工食品の飲食可能な期限をあらわしたものですが、前述のとおり衛生面と安全面のどちらが重要視されているか、と設定日が5日以上か以下か、が違うのです。賞味期限は主に缶詰やレトルトパックなど、消費期限は主に弁当・惣菜などに表記される、と覚えてください。

賞味期限には「この食品は○日とする」という明確な基準はなく、各食品会社で設定しますが、その設定のためにまず細菌検査、官能検査(見た目・臭い・味など人間の五感で判断)などを行い、その商品が食べることの出来なくなる日を設定しその0.7-0.8倍程度の日数で設定するのが通常です。つまり10日目までなら大丈夫、と判断した場合、賞味期限は7-8日間と設定するのです。

 つまり賞味期限にしろ、消費期限にしろ、その設定は消費者が安全でおいしい食品を食べるためには非常に重要です。そのために各食品会社はその設定を慎重に行い、守ることが強く要求されるのです。

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