トランス脂肪酸

トランス脂肪酸とは

トランス脂肪酸の表示に向けた今後の取組について
消費者庁では、トランス脂肪酸の表示に向けた今後の取組について、以下のとおり取りまとめましたのでお知らせいたします。

1.背景

トランス脂肪酸の摂取に関しては、国際的に、(1)WHOの「食事、運動と健康に関する世界戦略」(2004年)において、「脂肪由来のエネルギー摂取量を抑え、脂肪消費の内容を飽和脂肪酸から不飽和脂肪酸に変え、トランス脂肪酸の除去を目指す」とされ、
(2)食事、栄養および慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合の報告書(2003年)では、「一日当たりの総エネルギー摂取量の1%未満とする」という目標が示されている。
一方、日本人一日当たりの摂取量は、食品安全委員会の調査結果によると、総エネルギー摂取量の1%未満となっている。
ただし、脂質の多い菓子類や食品の食べすぎなどの偏った食事をしている場合では、平均値を大きく上回る摂取量となる可能性があるとされている。

2.今後の取組方針

上記のような状況を踏まえ、今後、以下のとおり取組を進めていくこととする。
(1)消費者に対する情報提供の充実

(A)栄養バランスのとれた食生活の大切さやトランス脂肪酸など脂質に関する情報が正しく伝わるよう、関係省庁と協力して消費者に対し普及啓発を図る。

(B)食品事業者がトランス脂肪酸の低減策を進め、消費者に情報開示する取組を促進するため、関係省庁と協力して以下の措置を講ずる。

(C)油脂関係の技術者、専門家等の協力を得て技術作業チームを構成し、トランス脂肪酸の定義や分析法、認められる誤差等のルールや、飽和脂肪酸、コレステロールの表示ルールについての技術的な課題を整理した上で、事業者が情報開示を行う際の指針となる「トランス脂肪酸の情報開示に関するガイドライン」(仮称)の策定を検討し、本年夏を目途に取りまとめる。

3.想定される具体的な作業は、以下のとおり。

(1)情報開示の対象とするトランス脂肪酸の定義

・天然由来のトランス脂肪酸の取扱い

(2)トランス脂肪酸の測定に係る公定法

(3)トランス脂肪酸の含有量を示す際の誤差の許容範囲

・誤差を認める場合の上限値、下限値

・ゼロ表示を認める場合の上限値

(4)飽和脂肪酸、コレステロールに係る(1)〜(3)の事項

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