クロピラリドとは

クロピラリドとは

 

クロピラリドは、広葉雑草(クローバーなど)、牧草及びとうもろこしなどの穀類に使われている除草剤です。他の除草剤に比べて土壌中で分解されにくく、除草効果が長持ちするため、我が国が粗飼料や穀類の多くを輸入している米国、豪州、カナダ等の各国で使用されています。

 

クロピラリドが含まれた飼料を家畜に与えると、クロピラリドは家畜のふん尿中に速やかに排せつされるため、家畜の健康に悪影響が無いうえに、肉、卵、乳製品の安全性は高く、それらを食べる人にとっても安全性は高く、このため、海外では良く使用されている農薬なのです。

 

しかし、国内でクロピラリドを使用する事はできません。
その理由として、国内では農薬取締法に登録される必要が有りますが、登録申請がこれまでなかったため国内では使用する事が出来ません。

 
 

クロピラリドの問題

 

日本は、国内で使われている家畜のエサのうち、牧草の約20パーセント、とうもろこしなどの穀類の約85パーセントを輸入しています。そして輸入されているエサのほとんどを、クロピラリドを使用している米国、オーストラリア及びカナダから輸入しています。

 

このため、クロピラリドが含まれている可能性のあるエサを家畜に与えると、クロピラリドは家畜のふん尿中に排せつされます。そのふん尿を原料として作られた堆肥を土づくりなどのために使うと、クロピラリドに感受性が高い野菜や花に生育障害が生じる可能性があることが問題になっています。

 

クロピラリドが原因と疑われる生育障害があった農作物(2005年~2018年7月現在)

 

育苗ポット
(苗土)
ほ場散布
(施設)
露地 不明
トマト、ミニトマト 18 19 1 2 40
スイートピー 7 7
サヤエンドウ
サヤインゲン
1 1 1 3
ナス 2 1 1 4
花苗 3 3
ウリ類 1 1
31 29 3 2 65

 

クロピラリドによる生育障害の最も特徴的な症状は、葉がちぢれたり、カップ状に変形したりすることです。土壌に高い濃度で含まれていると、茎のわん曲や心止まり、花の変形、果実の単為結果や果実の変形といった症状が現れます。

 
 

クロピラリドの基準値

 

平成29年度に行った研究によると、クロピラリドに感受性が高いミニトマト、スイートピー及びキクなどにおいては、土壌中のクロピラリド濃度が1ppb(1ppbは10億分の1を表します。)という極微量で障害が発生し得ることが分かっています。
一方で、堆肥への規制については、混和の方法など堆肥の使い方によって土壌中のクロピラリド濃度が大きく変わり、生育障害が発生する可能性があることから、農林水産省は基準値を定めて堆肥を規制することは、困難である見解を示しています。

 
 

ヒトへの影響

 

前述した通り、クロピラリドは家畜の体内に入っても速やかにふん尿中に排せつされるため、家畜の健康に悪影響がなく、肉、卵、乳製品の安全性は高い為、それらを食べる人にとっても安全性は高いです。また、クロピラリドは、国内で農薬として使用されていないので、国産の農産物に含まれることはありません。

 

海外では、一部の農産物に農薬としてクロピラリドが使用されているので、日本に輸入される農産物にクロピラリドが含まれる可能性があります。厚生労働省は、食品衛生法に基づく残留農薬基準を定め、輸入時に検査を行っています。平成20年~27年の8年間の検査では、基準値を超えてクロピラリドを含む農産物はありませんでした。

 
 

連作障害を防ぐために

 

・堆肥や培土の提供を受ける際には、まずは提供元に対し、原料に、牛ふん・馬ふんや牛ふん堆肥・馬ふん堆肥が使われていないか?クロピラリドに感受性が高いサヤエンドウなどを用いた試験栽培を行っている場合、生育障害がなかったか?を確認して下さい。
・作付け前に、作物や土壌に対する堆肥の混合割合などを、実際の栽培条件に合わせて試しに栽培し、クロピラリドの影響がないことを確認して下さい。
・事前情報が入手できない場合はイネ科など、クロピラリドに耐性がある作物の栽培や露地栽培を行う農地に施用して下さい。
・クロピラリドに感受性が高い作物をポットにより育苗する場合は、生育障害が発生するリスクが高いため、家畜ふん堆肥の利用は控えてください。

 
 

参考文献

 

1. クロピラリドによる生育障害に関するQ&A:農林水産省
2. クロピラリド関連情報:農林水産省

 

弊社ではクロピラリド検査を実施しております。更に、精度管理等行いながらより正確に検査を行っております。

 

2017年度には、農林水産省消費安全センター(FAMIC)主催【液体クロマトグラフタンデム質量分析(LC-MS/MS 法)による堆肥等中のクロピラリドの測定-共同試験-】に参加させていただいており、良好な結果を得ております。
http://www.famic.go.jp/ffis/fert/rrf/obj/kenkyu18.pdf
(75頁、Lab ID:B)

 

検査内容の詳細はこちらです→

 

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