ワクチンは効いてますか?

以前、養豚農家さんにお邪魔した時のことです。
「最近、ワクチンが1~2頭分余るんだよね。」と言われました。こんな時、皆さんは、1~2頭分余計に打てると喜んでいませんか。今まで使用していたワクチンの容量が、メーカーさんからの説明なしに、急に1~2頭増えることはありません。

連続注射器は、長期間、使用しているとパッキンの老朽化などで不具合が生じます。このようなことがないように、定期的に連続注射器の点検と交換を行って下さい。
その話を聞きながら、数か月前の病性鑑定では、そのワクチンで予防しているはずのウイルスが臓器から分離されていたことを思い出しました。数か月前のワクチン接種の時に、儲けもんっと思ったことが、後々大きな被害を生むことにもなりかねません。注射器の点検はもちろんですが、再度、下記のワクチン接種の基本を☑してみてください。 

【ワクチン接種の基本を再確認】


☑必要量を接種しましょう。

ワクチンによっては、用法に記載されてなくても半量を2回推奨しているものもありますが、接種量が極端に少ない場合などは半量1回ですと効果が半減以下、または全くなくなる恐れがあります。


☑確実に筋肉内または皮下に接種しましょう。

注射針は皮膚表面に対し垂直に刺しましょう。


☑健康な豚へ接種をしましょう。

豚が健康でない場合、免疫機能がしっかり働かず、ワクチンによる抗体が産生されない場合があります。


☑生ワクチン使用前後は抗生剤の使用をやめましょう。

日本では、豚丹毒やローソニアなど細菌の生ワクチンが使用されています。これら細菌の生ワクチンは抗生剤の影響を受けます。


☑混合ワクチンは、時間がたつと効果が落ちることがあります。

1回の接種を数時間で使い切ることが大切です。残ったものは廃棄しましょう。


☑オイルアジュバンドワクチンは、特にしっかりと室温にもどして、良く振ってから使いましょう。


☑繁殖豚は1頭1針、肥育豚は1腹・豚房に1針にしましょう。


☑針の太さは豚の大きさにあったものになっていますか?

豚の大きさに対して、大きすぎる注射針を使用すると、漏れやリアクションの原因になります。


☑ワクチン接種時期は適正ですか?

母豚からの移行抗体が残っていたり、接種前に感染している場合があれば、ワクチンの効果が期待できません。そのために、定期的な検査を実施して、自農場の浸潤状況を確認しましょう!

弊社では抗体検査やPCR検査を実施し、その結果に併せた衛生プログラムのご提案を行っております。まずはお気軽にご相談下さい。


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