これからの新型コロナウイルスと私たち

世界に猛威を振るった新型コロナウイルス、新型コロナウイルス感染症で亡くなった死者数は、約690万人に上る。2020年1月6日中国武漢で原因不明の肺炎が確認され、1月14日に原因不明の肺炎は新型コロナウイルスによるものだと分かりました。日本国内で初めての感染が確認されたのは、2020年1月16日。その後、各国で新型コロナウイルス感染症が広がり、2020年1月30日、WHOは国際的な緊急事態を宣言しました。新型コロナウイルスの流行により、今まで当たり前だったことが当たり前でなくなってしまいました。人で混雑していた品川駅や渋谷のスクランブル交差点は閑散としていて、正午のニュース番組では、速報が流れ1日の感染者数が毎日のように流れていたのは記憶にも新しいと思います。新型コロナウイルスの流行は、間違いなく歴史に残る世界的大流行、「パンデミック」と言えるでしょう。

 

感染症法2類から5類へ

流行から3年が経ち、日本では2023年5月から感染症法の位置づけが2類から5類に変更となりました。感染症法の位置づけが5類に変更になった理由は、「新型コロナウイルスの発生初期と比較して重症度が低下し、国民の生命および健康に重大な影響を与えるおそれがある状態とは考えられない」と判断されたためです。つまり、新型コロナウイルスの病原性が弱くなったと言えます。では、新たなる変異により病原性は強くならないのでしょうか。
 結論から、現在のオミクロン株が主流のうちは、病原性は強くなる可能性は低いですが、今後、新たに毒性の強い株の出現する可能性があることを念頭に置いておかなければなりません。新型コロナウイルスは、1本鎖RNAウイルスであり、2本鎖DNAウイルスと違い変異を起こしやすく、インフルエンザも同じ1本鎖RNAウイルスのため、時々季節性インフルエンザと異なった新型インフルエンザとして流行することがあります。そのため、流行した際にどのような株なのかを知っておく必要があります。

 

現在の新型コロナウイルス感染症の発生状況

5月から新型コロナウイルスの感染者数が、全数把握から定点把握に変わりました。大きく変わったのは、感染者数の報告方法で全数把握の場合、全医療機関が毎日報告する必要でしたが、定点把握の場合、定められた500の医療機関が週1回の報告になりました。
新型コロナウイルス感染症の定点あたりの報告数
上記グラフは、8月27日までの定点把握での報告数です。このグラフから感染者の増加が読み取れます。
感染者が増加した理由として、夏休みやお盆休みでヒトの移動が増えたためだと考えられます。
最近のニュースでは、夏休み明けの新学期で新型コロナウイルスにより、学級閉鎖が相次いでいます。

 

まとめ

新型コロナウイルス感染症の流行は、季節に関係なく起こるため季節性はなく、根絶するのは難しいと考えられます。新型コロナウイルス感染症で死亡するリスクが減ったとしても感染すると重症化してしまう可能性がある免疫力の低い方もいます。感染を広げないためにも基本的な感染対策や大切な人に会う前にPCR検査など受けることおすすめします。新型コロナウイルスとうまく付き合っていきましょう。

 

参考資料:
厚生労省, 新型コロナウイルス最前線 → こちら
厚生労働省,新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について → こちら
厚生労働省,発生状況 → こちら

 

実施可能検査:
新型コロナウイルスPCR検査:https://www.shokukanken.com/kensa_cat/sanitary-inspection/coronavirus/pcr/
新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス同時検出も可能です。

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