【JFS-B規格】FSM2:経営者または経営層のコミットメント

今回は、JFS-B規格 FSM 2 経営者または経営層のコミットメントです。
要求事項は、経営者または経営層は、食品安全マネジメントシステムの構築、実施、維持、継続的改善に対するコミットメントの証拠を示さなければならない。
食品安全マネジメントシステムの実施のための組織体制を明確にし、職務内容を周知徹底しなければならない。
また、従業員にそれらを周知しているという証拠も残しておかなければならない。
となっております。
 
この要求事項でやっていただくことは、大きく2つに分けられます。
1つ目は、経営者または経営層が、食品安全マネジメントシステムの構築、実施、維持、継続的改善に対するコミットメントの証拠を残すことです。
食品安全マネジメントシステムの構築、実施、維持、継続的改善の内容としては、以下のようなものが例として挙げられます。
・不適合と是正処置の情報について
・新規購買品のリスク評価の実施漏れが無いかの確認
・新規サプライヤーの追加及び既存サプライヤーの再評価
・顧客からのフィードバックを含む情報
・クレーム、重大事故及び回収についての報告
・食品汚染のリスクの見直し(生物的、化学的、物理的)、食品防御脆弱性評価
・前月の防虫防鼠対策についてのレビュー
・組織を取り巻く環境について(人事、設備の変更など)
これらに対して、経営者または経営層は食品安全マネジメントシステムの変更が必要か、新たに資源(ヒトモノカネ)を投じる必要があるか等を検討しコミットメントを行います。
このコミットメントについて頻度の指定はありませんが、定期的に(月に1回など)組織として妥当な回数を定めて実施していく必要があります。
またコミットメントを行った結果については、組織に合った形で証拠を残すようにしてください。
 
2つ目は、食品安全マネジメントシステムの実施のための組織体制を明確にし、職務内容を周知徹底することです。
FSM1で組織図を明確にすることをお伝えしましたが、FSM2では、組織図で示したそれぞれの役職に対する役割を明確にし周知徹底する必要があります。
食品安全マネジメントシステムの実施のために、従業員それぞれに割り当てられた役割を全うしてもらうため、回覧してサインを残してもらう、全従業員が確認できる場所へ掲示する等をして周知したことが分かるようにしておきましょう。
次回はJFS-B規格 FSM4について、ご説明いたします。
 

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