賞味期限と消費期限の違いと表示設定方法について|食品

消費期限と賞味期限の違いについて

消費期限

「品質が劣化しやすい物に対しての期限」
定められた方法、条件により保存した場合において、腐敗、変敗その他の品質劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日をいいます。

賞味期限

「品質が変わらずにおいしく食べられる物に対しての期限」
定められた方法、条件により保存した場合において、期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日をいいます。いたみにくい食品に表示されています。この期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。

注意点

消費期限も賞味期限も、袋や容器を開けないで、書かれた通りに保存していた場合の安全や、おいしさを約束したものです。一度開けてしまった食品は、期限に関係なく早めに食べるようにしましょう。
 

消費期限と賞味期限の設定について

試験検証方法

期限設定については、食品の特性等に応じて、微生物試験や理化学試験及び官能検査の結果に基づき、科学的・合理的に設定する必要があります。
食品が各種条件によってどのように変化していくのかを十分に調べる必要があります。
 

保存条件の設定

  • 保存温度条件(温度:商品保管条件)
  • 期限設定(実施期間の設定。設定された期限に対して1未満(多くは0.7~0.9)
    の安全係数を乗じる必要があるため実際の期限よりも長く設定する*)
  • >>「食品表示期限の設定のためのガイドライン」(厚生労働省・農林水産省)参照
     
    弊社では保存試験を行っております。食品を、一定期間、一定の条件で保存し、問題がないかを調べる検査で表示義務のある食品の消費期限・賞味期限を設定するために役立つ検査です。
     
    【保存検査設計例及び結果】

    0日目1日目2日目3日目
    一般生菌数(cfu/g)<3005.8×1032.4×1041.7×105
    黄色ブドウ球菌(/0.01g)陰性陰性陰性陰性
    大腸菌(/0.1g)陰性陰性陰性陰性

    この表は、お弁当を25℃で保存し、0~3日目まで各日一般生菌数、黄色ブドウ球菌、大腸菌群の検査を実施したときの検査結果の例になります。
    一般的にお弁当は一般生菌数が1×105cfu/g未満、大腸菌が陰性と基準としており上記の例の場合、2日まで菌数の安全性が確認できますが、安全係数として0.7を設定した場合、2日の消費期限の設定は保証されず、1日の消費期限が保証されることになります。
    基準については、弊社HPでもまとめておりますのでご参考になれば幸いです▼
    >>食品の規格基準ページはこちら
     
    上記の例の他にも、別の温度帯や、別の検査項目も、ご用意しております。
    期限設定にご興味がある方、検査のご依頼を考えている方は、こちらの食品保存試験のページをご参考下さい。検査項目をお悩みの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
     

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