RNAウイルスとDNAウイルスの違いを解説|その0:ウイルスとは
●ウイルスとは●
細胞を持たず、タンパク質と核酸から構成されています。そのため、自己増殖能力を持たず他の生物(宿主細胞)の機能を利用して増殖します。
また、サイズは細菌の50分の1程度(20~300nm)であり、通常の光学顕微鏡では観察できない微小構造体です。
●ウイルスの構造●
エンベロープウイルスの特徴
- 環境耐性が低い
- 飛沫・体液感染が多い
- 免疫回避
脂質二重膜で構成されているため、乾燥やアルコールに対して弱く、環境中での生存時間が短いです。
環境耐性が低いため、直接的な感染経路が必要になります。
脂質二重膜は宿主由来。エンベロープの抗原変異が起こりやすいです。
非エンベロープウイルスの特徴
- 環境耐性が高い
- 経口感染が多い
- 構造が単純
- 抗ウイルス薬が効きづらい
環境中での安定性が高く、乾燥、酸、アルカリ、耐性があります。
環境中の安定性が高いため、食品や水などを介した持続的な感染をする場合があります。
複製のステップが少ないため、短時間で爆発的に増える傾向にあります。
また、カプシドの形状によりさらに細かく分類されます(正十二面体、らせん状、複合型など)
DNAウイルスについてはこちら↓
RNAウイルスとDNAウイルスの違いを解説 ―その1:DNAウイルスとは
RNAウイルスについてはこちら↓
RNAウイルスとDNAウイルスの違いを解説 ―その2:RNAウイルスとは―