シフルトリン(農薬成分紹介-第9回-)
基準値の変更概要について
シフルトリンは2024年3月に残留基準値改正の通知があり、2025年3月より新しい基準値となる成分です。
変更理由として動物用医薬品の使用に伴う畜産物への基準値設定依頼が農林水産省からなされたことから審議が行われました。
基準値変更の概要は下記の通りです。
【基準値が引き下げになった食品】
西洋わさび、りんご、日本なし、西洋なし
【基準値が引き上げになった食品】
オクラ、その他のハーブ、鶏の脂肪、その他の家きんの脂肪、鶏の卵、その他の家きんの卵、はちみつ
【部位の変更】
なし
設定された基準値等の詳細は出典の通知を確認下さい。
用途と効能について
ピレスロイド系の殺虫剤であり、昆虫の神経細胞膜のナトリウムチャネルに作用して持続的に脱分極を生じさせ、神経機能を攪乱することにより殺虫効果を示すと考えられています。
国内では、シフルトリンが農薬及び動物用医薬品として使用されています。
海外では、シフルトリン又はbeta-シフルトリンが農薬及び動物用医薬品として使用されています。
日本では1988 年に初回農薬登録されており、主に野菜、穀類、茶等に適用があり使用されています。
【日本でシフルトリンを含む農薬製品例】
バイスロイド乳剤
シフルトリンの毒性は?
許容一日摂取量(ADI):0.023 mg/kg 体重/日
発がん性、繁殖能に対する影響及び催奇形性は認められないと評価されている。
リンク
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<出典>
>>食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について:厚生労働省
>>薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会 農薬・動物用医薬品部会報告について:厚生労働省