エビの疾病について|症状などについて解説します

近年、エビの陸上養殖が増えてきておりますので、エビの疾病についてあげてみました。
 

伝染性筋壊死病(IMN)

病原体Infectious myonecrosis virus(トチウイルス科トチウイルス属)
症状1. 水温、塩分濃度などの環境変化や網入れなどのストレス負荷直後に発症し高確率で死亡。
2. ストレス負荷直前までは盛んに摂食し、消化管が餌で満たされていることもあります。
3. 体側筋の点状あるいは広範囲な壊死による白濁(特に末端節腹部および尾扇部)
4. ストレス負荷直後の高死亡率が数日間継続することもあります。
宿主域バナメイエビ、ブラックタイガー(実験感染)

 

バキュロウイルス・ペナエイ感染症

病原体Baculivirus penaei(バキュロウイルス科ヌクレイポリヘドロウイルス属)
症状摂餌量が減少し、成長が悪くなり。重篤な感染個体は中腸に白濁が認められることが多いです。
宿主域クルマエビ類が感受性を有する可能性があります。

 

エビの潜伏死病(CMD)

病原体Covert mortality nodavirus(ノダウイルス科未分類)
症状肝膵臓の変色や萎縮、横紋筋の白色化と壊死が認められます。感染個体は池の底に深く隠れて、浅瀬、表層には現れません。
宿主域クルマエビ、コウライエビ

 

鰓随伴ウイルス病

病原体Gill-associated virus(genetype 2)(ロニウイルス科オカウイルス属)
症状胴体及び脚が赤くなる、鰓のピンク色から黄色への退色が認められます。水面近くや池の端を遊泳し摂餌しなくなります。
宿主域ウシエビ、クルマエビ(実験感染)

 

モノドン型バキュロウイルス感染症

病原体Penaeus monodon-type baculovirus(バキュロウイルス科、ヌクレイポリヘドロウイルス属)
症状摂餌量が減少し、成長が悪くなります。重篤な感染個体は中腸に白濁が認められることが多いです。
宿主域ウシエビ、テンジクエビ

 
 
養殖の場合、一度病気が発生してしまうと、大きな経済損失となります。そこで改めてエビの疾病を知る上でご参考にしていただけたらと思います。
 

 

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