シニア猫のためのフード選び|腎臓ケアに大切な低リン・低ナトリウム食とは?
猫は7歳を過ぎると「シニア期」に入ると言われ、特に増えてくるのが慢性腎臓病です。
腎臓の負担を減らすためには、日々のフード選びがとても重要です。
本記事では、シニア猫の腎臓ケアに適したフードの選び方や、低リン食・低ナトリウム食のポイントをわかりやすく解説します。
「どんなキャットフードを選べばいい?」「今のフードのままで大丈夫?」と不安な飼い主さんは、ぜひ参考にしてください。
目次
シニア猫はなぜ腎臓病になりやすいの?
猫は元々、水をあまり飲まない動物で、腎臓に負担がかかりやすい体質です。
特に7歳以降のシニア猫では、腎臓の機能が少しずつ低下し、以下のような症状が見られることがあります。
こうした変化の背景には、慢性腎臓病が隠れていることも少なくありません。
そのため、シニア期に入ったら、早めに腎臓を意識したフードに切り替えることが健康寿命の延伸につながります。
腎臓ケアの基本は「低リン・低ナトリウム」のフード
シニア猫の腎臓を守るうえで、特に重要なのがリンとナトリウムのコントロールです。
リン(リン酸)の役割とリスク
リンは、骨や歯の形成、エネルギー代謝に必要なミネラルですが、
といったリスクがあります。
そのため、シニア猫用フードや腎臓ケア用フードでは、リン含有量が制限されていることが多く、パッケージに「低リン」「腎臓サポート」「キドニーケア」などの表示があることもあります。
ナトリウム(塩分)の摂りすぎにも注意
ナトリウム(塩分)の過剰摂取は、
につながる可能性があります。
シニア猫には、ナトリウム量を適切に抑えたフードを選ぶことが推奨されます。
フード選びのポイント
たんぱく質は「量」だけでなく「質」が大事
シニア猫では筋肉量の低下が問題になりやすいため、高品質なたんぱく質を適量摂取することが重要です。
→ 筋肉維持のため、消化吸収の良い動物性たんぱく質をしっかり摂らせる
→ 状態によっては、たんぱく質の制限が必要になる場合もある
腎臓病の進行度(ステージ)によって、「どの程度のたんぱく質制限が必要か」は変わります。
自己判断で極端にたんぱく質を減らすと、逆に筋肉量が落ち、体力低下につながる可能性もあるため、必ず獣医師に相談しながらフードを選ぶことが大切です。
シニア猫に役立つ栄養素|オメガ3脂肪酸・ビタミン類
腎臓ケアや全身の健康維持には、以下の栄養素も注目されています。
オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)
魚油を配合したシニア猫用フードは、腎臓だけでなく、脳や関節の健康維持にも有効です。
抗酸化成分(ビタミンEなど)
フードの成分表に、ビタミンE・ビタミンC・タウリンなどの表記があるかもチェックしてみましょう。
水分補給も腎臓ケアの重要ポイント
シニア猫は喉の渇きを感じにくくなると言われ、慢性的な脱水状態になりやすくなります。
腎臓の負担を減らすためにも、水分をしっかり摂らせる工夫が必要です。
水分摂取を増やすコツ
フードと水分の両方から腎臓をサポートすることで、慢性腎臓病の進行を遅らせる一助となります。
シニア猫フードを選ぶときのチェックリスト
最後に、シニア猫の腎臓ケアフード選びのチェックポイントをまとめます。
1.対象年齢
「7歳以上」「シニア猫用」などの表示があるか
2.腎臓ケア表記
「腎臓サポート」「キドニーケア」「低リン」「低ナトリウム」などの記載
3.成分バランス
4.プラス成分
5.猫の好み・食べやすさ
まとめ
シニア猫のフード選びは「腎臓を守ること」が最優先
シニア猫にとって、フードは**単なるごはんではなく「お薬のような役割」**も持ちます。
これらを意識してフードを選ぶことで、シニア猫の腎臓を守り、元気で長生きしてもらうためのサポートができます。
愛猫の年齢や体調が気になりはじめたら、ぜひ一度、現在のフードと腎臓ケアの見直しをしてみてください。